一流のアスリートはずるしている

体の使い方が分かると色々なことが分かるのですが、例えば歩いたり階段のぼったり、走ったりする時に、多くの人は太腿の前の大腿四頭筋を使うから、「この筋力が必要なんだな!」と考え、せっせこ大腿四頭筋を鍛える。

しかし一流のアスリートは大腿四頭筋を使うものの、大腿四頭筋に頼るのではなく、メインは大腰筋を使って、大腿四頭筋を脱力させたりする。

そうしたようにやっていることが全然違う。

それはまるで一生懸命手作業している人と、パソコンを使っている人程に違うのです。

 

また多くのアスリートは、筋肉がパンパンに張っていたりしますが、それは非効率な体の使い方をしているために、パワーは出なく、負担がかかり、そのため直ぐに疲れ、パンパンに張ってしまう。

ところが一流のアスリートは、楽でパワーの出る体の使い方をするから、体に負担がかからず、疲労も余り溜まらない。当然怪我など余りしない。

だからどんなに努力しようとも、それが違う限り、絶対に一流のアスリートやプロになる事はない。

世界がまるで逆で、悪く言えばずるしているようなものです。

 

だからこそ武道の世界では、極意や秘伝、また一子相伝などにして、秘密にしてきました。もちろんスポーツの世界でも秘密にされている。

サッカーなどでも練習が非公開になる事はよくあるし、オリンピック選手がどういった練習をしているかは公開されません。ウサインボルトが練習しているジャマイカのチームでは、監視カメラなどを設置して、情報が漏れないようにしている。

本など情報が出回っていると、それが常識のようにも思えますが、それは一般の人向けの常識、一般の人向けに書かれたもので、一流の世界の常識とは限らないのです。

もし一流を相手にした本を書けば、人数がほんのわずかしかいないので売れません。一番多いのは一般人なので、一般人を対象に、一般受けする内容を書く、またそれが売れる。

 

それにしても凄いなと思うのは、一流のアスリートに育てた親は、大腰筋に限らず、詳しい体の使い方に関しては知らなかったと思いますが、それにも関わらず、一流の体の使い方を身に付けさせていったというのは、素晴らしい感性を持っていて、感性的な育て方をされてきたからです。

どうしても自分の子供のこととなると、一生懸命になって周り、また子供が見えなくなるものですが、伸び伸び育つ育て方をされてきた。

こうしたことは中々真似できない。

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