調子に乗っていることに気づいているか

ボードゲームで、人生ゲームってありますよね?

昔それをやってゴールした時に、「じゃあ数えましょうか」みたいな感じで、お金を数えようとすると、「そんなの数えなくたって私の勝ちでしょ」と、ドヤ顔をしている。笑

 

私より現金を多く持っていたものだから、勝っていたと思ったのです。

だけど私は、現金はそんなにはなかったけど、株を大量に持っていた。だから本当はむしろ、圧倒的な大差による私の勝利だったのです。笑

圧倒的な大差で負けているにも関わらず、自分が大差で勝っているなどと、自信を持っているものだから面白いもんですね。

いくら自信持ってたって、それと真実は関係がないし、人はつい無駄な自信を持ったり、調子に乗ったりしちゃうものです。


 

もちろん私も、そんなこっぱずかしい話はいくらでもありますが、昔UFOキャッチャーをやった時に、クレーンが景品に届かなかったものだから、設定に何か問題があったと思って、店員にイチャモンを付けたんです。

それを店員が調べている途中に、自分の間違いに気付いたのですが、たんか切ってイチャモン付けたもんだから、引っ込みつかなくて、そういうことにしましたが、ちょっと恥ずかしかったですね。笑

安易に決めつけるのはよくない。

titi

 

前回のブログで、人は直ぐ調子こいてしまうと書きましたが、ある人が、最近調子を崩し、怖い夢も見たりしていたそうですが、ブログを読んで、調子こいていたかもしれないと思い、それによって、大分回復したそうです。

調子をこいていると、調子を崩す。

 

また調子こいている時は、自分では中々気づかないし、余程の凄い人でもなければ、必ず調子はこいてしまうものです。

だからちょっと調子こいて、それを正して行くことの繰り返しになりますが、それを正すことなく、調子をこきっぱなしになってしまうと、色んなことがおかしくなる。

自分で自制出来るタイプの人ならいいですが、そうでなければ、必ず親なり先生なり、上司なり、友人なりについて、誰かに諭して貰う必要があるでしょう。

 

「武道家のこたえ」という本に書かれている、私が好きな話を一つ紹介します。

 

還暦を迎えた私は吉田誠宏先生にあいさつに行ったときのことである。そのとたん「あほんだら」といって頭を殴られ私はびっくりした。

 先生曰く「痛かったか、なんで殴ったかわからんやろうからいってやるが、お前『還暦を迎えて、これからが本当の剣道に入門です』なんてええかっこうして謙遜して言ったつもりだろうが、お前の心の奥に『私も還暦を迎えてやっと一人前になったと』いう思い上がりの心が顔に表れているから殴ったんだ。

 一体おれとお前と年齢なんぼ違うんや。」

「ハイ二十五です。」

「そうだろう、お前がオギャーと生まれた時、おれは成人式も終わって五年経ってはや二十五になっている。オレから見れば赤子の手をねじるような年の開きがある。その関係はお前がなんぼ一人前の六十才になっても同じく続いているんだぞ。

八十五のおれから見れば、お前の剣道は赤ん坊にすぎないんだ。それを知ったかぶりしてあえて遠慮したような口ぶりで生意気なことをぬかすから、この辺でお前の将来のためと思って心を鬼にして愛弟子のお前を殴ったんだ、判るか」

と諭されたとき、私はハッと目が覚め、ハラハラと涙を流しながら、剣道でこの頃忘れられている「長幼序あり」という大事なことを教えられ、これを誤っては剣の道に外れ何もならん。

一寸でも心の奥に思い上がりでもあってはいけないことをひしひしと胸を打たれたのである。そのときの先生のごつい拳骨の痛さを今もって忘れることができない。

「武道実践者・柳川昌弘が読み解く 武道家のこたえ 武道家33人、幻のインタビュー」
柳川昌弘 編・著 BABジャパン p126

 

こうしたように、自分では中々思い上がりに気づかないのですね。また謙虚ぶっていると、謙虚な気持ちを持っている錯覚を起こす。

 

時代から言っても、今は先生の立場は低く、生徒の方が強い、偉い、また何か気に入らない事、都合の悪いことがあれば、苦情、SNS、訴訟みたいな時代。

先生について習うことも少なくなっている。

 

また一時、プラス思考が流行りましたが、本当のプラス思考であればいいけど、そうではなく、プラス的思考みたいな感じで、「自分に都合のいいことを考えれ」みたいなものが流行った。

そうしたことからも、余程気を付けなければ、益々調子こきやすく、思い上がりやすく、つけ上がりやすくなっている。

 

特に親になったり、上司になったり、独立したりなどして、誰からも言われなくなると、自分は偉くなったような気、自分の言っていることは正しい様な気がしてきます。

しかしそれは、ただ単に誰も言わないだけなのかもしれない。

 

スポーツの子育てでも、「プロになれるかもしれん」なんて言うのも、殆どは調子に乗っていて、それで成功するのならいいのだけど、調子に乗っている限り、成功はない。また、

「私は一生懸命やってます!」

というのも、ある意味調子こいていて、それによって、調子を崩す。

 

今の時代、誰か先生に付いて、習うことが出来ている人は幸せなことですが、人間である以上、調子こくのは仕方ないとして、

調子こき過ぎると、調子を崩し、ストレスを抱えたり、どこか痛くなったり、色々と問題を起こす原因にもなるので、時折でも、我に返るように、自分を自制したり、戒めたりしてみてください。

 

それによって、調子がいい人は、調子が維持出来るし、調子悪い人も、調子がよくなっていきます。

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