何故間違っている人程、自信があるのか?

旭川から帰りのJRで指定席を買っていたのですが、私の席に女性が座って、隣に荷物も置いている。座席を確かめながら、「今日は混んでいるのかな?」と、思っていたら、その女性が、

 

「指定席ですか?指定席は向こうですよ」

と言う。

 

私は乗り込む時、指定席の車両を確かめ、シートには指定席といったものは書かれていませんが、車両の入り口の「指定席」を確かめ、それで番号を確かめていた。

「え?」

と、一瞬間違えたかなと思って、反対の入口に書かれているのも確かめてみたら、やっぱり指定席になっている。

 

「あそことあそこに指定席と書かれているので、ここは指定席ですよ。自由席は多分あちらです」

と言うと、確かに指定席と書かれているため、間違えたのかもしれないと思ったのか、その女性はそそくさと立ち去って行った。

 

「人騒がせな」
「それにしても、自分が間違っているのによくそんなに自信を持てるな」

と思いましたが、間違っている人程、不思議と自信を持っているものです。

 

「プロを目指している!」

 

なんていう人たちも、自信を持っていることが多いのですが、旭川とかでは少し成績がいい方なのかもしれないけど、プロということで言えば、全くプロどころの話じゃないというような人が、不思議なまでの自信というか、プライドを持っている。

 

では何故、自信を持っているかというと、不安だからです。

不安を隠すために、(偽りの)自信を持っている。

 

本当に自信があるのであれば、何を言われようとも、絶対的な自信があるから怖くないので、どんなものであっても、受け入れることが出来るはずなのです。またそこで、いいものだと判断したなら、取り入れることが出来るでしょう。

それでますます凄くなる。

しかし偽りの自信は、信じていたことが間違っていることを恐れているので、その反対意見には耳を傾けないようにし、「自分は正しんだ!」と言い聞かせるために自信を持つ。

それによって自分を説得させるのです。

 

それとよくあるのが、仕事や人生など余り上手く行っていない、認められていなくて、その願望が強い場合、「こっちの分野であれば、大丈夫だ!」、「次こそは大丈夫だ!」、「成功するんだ!」と、不安をかき消すために自信を持つ。

だから否定されることがあってはならない。

もしこうした心理状態であれば、何を言っても聞き入れることが出来ないので、上手く行くというのは、中々難しく、それに取り組むよりもまず先に、ストレスのケアが必要です。

 

少しついでに、言っても聞かない人というのはよくいますが、もしその人を変えるとすれば、正しい方法を教えるのではなく、

「今まで不安だったんだね」「頑張ってきたね」

といった理解を示せば、聞き入れるようになる。

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