軸をずらすことで上手くいく

仕事が出来る人などは、出来ない人を見ると、「なんでそんなことが出来ないんだ!」と腹が立ったりすることがありますが、それは自分の得意分野だったり、元々自分が自然と出来ていたことだったり、自分が最初出来なかったことを忘れ、相手に自分を当てはめて考えてしまうからです。

子育てでは、子供に対する期待が大きすぎると、「なんでそんなことも出来ないんだ!」と、なりやすい。

 

出来る人は出来ない人の気持ちが分かりにくいし、逆に出来ない人には出来る人の気持ちが分からなかったりするため、お互い苦労するのですが、一つの解決法としては、子育てであれば、子供の目線になって考えること。

無意識の内に自分の考え、視点で、考えてしまいますが、なるべく子供の目線、立場になって、考えてみるのです。


 

子供のスポーツの試合などを見ていて、監督が怒ったりしているのだけど、「そもそもルールが分かっていないんじゃないか」と思うことがある。

大人や慣れている人にすれば、ルールなんかは分かっているのが当然過ぎて、子供も分かっているだろうと思ってしまう。

しかし子供にすれば、教えて貰っていないことは分からない。

それを試合中になんか、分かりっこないし、まさか監督もルールが分かっていないとは思っていないのです。

 

これが一つのいい例だと思いますが、そうしたことに気づくには、子供目線、相手目線にならないと気づけない。

自分にとって当たり前過ぎることは、その存在そのものに気づけなくなっているので、教えることが難しくなったりする。

特に知識や経験を積めば積むほど、初歩的なことからはかなり遠ざかった所にいるため、自分の中ではこれが基本的なことかなと思っても、本当の初歩の初歩ではなかったりする。

ここが中々難しい所。

 

人間関係においても、こうしたことでぶつかったり、誤解が生じる。

たとえば何らかの思い込みや考えを持っていたら、そこまで辿らなければ、理解し合えない。

男性と女性でも、根本的な所で違っていたりするから、それが違うことを理解しなければ、お互い理解できないでしょう。

 

犬と人間ほど違っていれば、考え方、性質など違うだろうと理解できますが、人同士であれば姿形が似ているし、同じ人間だから、相手も自分の延長だと考えるのです。

まさか男と女で違うとは思わず、「男と女は違うんだぞ!」と、教えて貰って、少しずつ分かったりする。

親子でも、無意識的に自分の子供だから同じだろうとか、兄弟だから同じだろうと考えたりしますが全然違う。

 

こうしたことが理解できるのであれば、何も苦労しませんし、自分と余り関係のない人、付き合うつもりのないような人であれば、「あいつは本当にバカだな」で、済ませられるかもしれない。

しかし身近な人であれば、そういう訳にもいかないので、その場合は、人はそれぞれ違うということを考えながら、相手の視点、立場になって考えてみる。

嫌いな上司にしても、そんな人の立場になんかなりたくも、考えたくもなかったりもしますが、それでもその人になってみると、

「ああストレスあって、大変だったんだな」「誰も理解してくれる人がいなかったんだな」

など、ちょっと考え方が変わるかもしれません。

 

特に知識や経験、実力、権力、プライドのある人、もしくは何らかの思いが強い人は、自分が絶対的だから、物事を考える主語が常に自分となって、余り相手の立場になって余り考えたりしない。

しかしスポーツで、プロを目指すという場合で言えば、自分の考えが大事なのではなく、一流も同じ考え行動を取るのかということが大事で、スポーツをやらない人でも、自分の考えよりも、真理と真実はどうなのか、といったことが大事になります。

自分軸の視点から、相手軸の視点に変える。

合気道の技で言えば、軸をずらすことによって技をかける。

 

普通は自分という軸があって、その軸を相手に当てはめるようにして、技をかけたり、攻撃したりなどしますが、そうではなく、軸をずらすということを行う。

たとえばこちらの都合で投げるのではなく、相手の立場になって、相手が投げられたいように投げてあげるのです。そうすると不思議と相手は、喜んで投げられてくれる。

 

文章だけでは全く分からないと思いますが、要は自分が座っていて、リモコンで「ピッ!」とテレビをつけるのが、自分が軸で相手をどうこうしようという考え、行動です。

これはテレビだとか、エアコンみたいのを使う時であればいいですが、それで人に指図したり、何かしようとしても、まず納得してくれません。

相手を変えるためには、昔のテレビのチャンネルをガチャガチャと変えるように、自分が動く必要がある。

その場に居着いていてはダメなんです。

 

相手の立場、目線になったり、自分軸から相手軸、違う軸にずらす。

自分が動いたり、変われば、「あなたがそうなら、じゃあ私もこうします」みたいな感じで変わってくれる。

また変わるというのは、相手だけではなく、夢や目標にしても、「あなたがそうしてくれるなら、あなたの願いをかなえましょう」と、なってくれる。

自分の考えを押し付けたのであれば、人にしても、夢や目標にしても、中々思い通りにはならない。

 

居着かずに軸をずらす。

特に今の時代は、リモコンなどで出来なくなっているので、気を付けてみて下さい。

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