スポーツは子供を我儘にする!? 1

子供がスポーツをやっているなら、その子はもっと強く、もっと上手くなりたいと考えているでしょう。親であれば当然それを応援する。

しかしそれは、子供の我儘であるかもしれないということを、心の片隅に置いておいて欲しいと思っています。

「何故もっと強く、もっと上手くなろうとすることが、我儘になるのか」、と理解出来ないのではないかと思いますが、それを理解するためには、まずはスポーツがいいという思い込みを捨てることです。

思い込みがあると、物事はわからなくなります。

 

多くの人はスポーツは、素晴らしいものだ、美しい世界だといったイメージを持っていますが、それはスポーツの一面だけを見ているのであって、スポーツの全てではありません

もしスポーツがいい美しい世界だけであれば、ドーピングなどする人や、反則する人はいないはずなのです。しかし実際は違う。

 

健康面でも、もしスポーツが健康にいいのなら、怪我をするはずもなければ、当然手術をすることにもならないし、突然死も起こらない

例えば健康体操を行っていて、それが原因で肘の関節が変形した、靭帯切って手術することになったとすれば、それは健康にいいのでしょうか?

誰だって「それは健康に悪い」と言うでしょう。

 

また健康であるなら、スポーツを極めたスポーツ選手程、長生きしてもいいはずなのに、スポーツ選手は余り長生きしません

最近もロサンゼルスオリンピック、ソウルオリンピックで金メダルを取った、柔道の斉藤仁さんも、54歳という若さで亡くなりました。

スポーツ選手は体に負担をかけたり、無理をかけるので、健康的ではなかったりするのです。

 

ちなみにスポーツ選手は、一般人より風邪を引きやすいことはご存知でしょうか?

それは練習やトレーニングによって、体を限界まで追い込むことを行いますが、そうすると抵抗力が下がってしまうため、風邪を引きやすいのです。

 

こうしたようにスポーツをやりさえすれば、健康になるものではなく、不健康になる面もあることが、まず分かって貰えたと思いますが、非常に面白いなと思うことは、多くの人は、

スポーツは健康だと思いながらも、同時にスポーツは怪我をするのは当たり前だ

とも思っていることです。

普通に考えれば、直ぐにおかしなことだと分かることも、思い込みや先入観があると、そんな当たり前のことが全く分からなくなります。