与え過ぎていないか

今の時代は昔と違い、大変便利になって全てのものが溢れている。

食べ物だって基本的には、何も困らないでしょう。お腹が空いたらコンビニもあるし、お菓子やカップ麺なども豊富にある。

携帯や家電、バッグなどのブランド物から、何から何まである。それに情報も星の数ほどある。

それだけ溢れている。

 

しかし物があればいいようでもありますが、これも便利になる事同じで短所がある。

一つは物を大事にしなくなるのです。

子供にものを大事にしなさい、大事に扱いなさいと言ったって、沢山物を与えて、大事にしろというのは無理な話です。

 

子供に何か買い与える時には、子供が管理できるだけのものしか、与えてはいけない。それ以上与えてしまえば、管理できなくなって、大事に思わなくなる。

管理できるものだけを与え、またそれら全てに名前を付けさせれば、これは自分のものだと区別するようになって、自然と大事にするようになる。

それだけで殊更大事にすれなどと教えたりしないでも、勝手にそうなっていくのではないでしょうか。

スポーツでは道具を大事に出来なければ、成功することは難しいですが、物を与えない事もスポーツのパフォーマンスアップにも繋がるし、自分の体を大事にすることにも繋がる。

今は何でもしたくなる、与えたくなりますが、しないというのも大事なことです。

 

また物を与え過ぎれば、何もしないで与えられると刷り込まれ、何もしなくなるし、出来なくなる。

お嬢様みたいな奴です。(まぁ、お嬢様は結構出来ますけど。)

一旦刷り込まれたものは、大人になっても簡単には直らず、雛鳥のようにただ口を開けていれば、餌が与えられるかのような錯覚を起こすようになっていく。

もし与えてくれる人がいなければ、何で与えてくれないんだと文句を言う。

しかし文句を言った所で何も解決しない。

もしかしたらニートになると言うのも、与えられ過ぎたことに一つの原因があるのかもしれません。

 

昔は物がなかったから、自分でなんとかしなければならなかった。

兄弟が沢山いれば、ぼうっとしていたら食べ物がなくなってしまうようなものです。

情報も無いから大事にした。

今は情報が溢れすぎているから、どうしても一つのことに集中できない。情報が多ければそれだけ誘惑も多いという事で、その情報に惑わされてしまうのです。

また広く浅く情報収集しなければならない傾向にもあるため、ものごとを深く追求し、深い世界を知ることが出来なくなっている。

 

しかし問題なのは、知らぬ間に自分自身もそうなってしまっていることで、一度身に付いたもの、慣れてしまったもの、当たり前になってしまったものは、その問題に気づくことすら難しく、それをやり続けるし、抜け出せない。

例えばプロアスリートを目指すと言うのに、普通に部活に通ったってまず無理でしょう。

昔の武道では、良師は3年かけて探せと言われましたが、ごく普通の学校の先生にプロになる方法を教えろと文句を言うのも、考えればちょっと無茶な話で、自分が探して引っ越しするなり、個人的にレッスンを受けに行かなければならない。

また普通に習うだけとか、我流でプロを目指すと言うのも、口を開けて餌を与えてくれるのを待っているのと同じです。

だけど何でも心と体が居ついてしまっているから、自分は変えず動かず、解決しようとしてしまう。

 

家畜を丸まると太らせてから食べるように、物が溢れているというのは、実はいいことではなく、もしかしたら同じようにエサを与えて、太らされている段階なのかもしれません。

それはああだこうだと、自分が直ぐ動けなくなっているのなら、既にプクプク太らされて、何も出来なくなっているかもしれませんよ。

リモコン操作みたいに、自分が動かずに何かをするのではなく、何でも自分が動くようにする。

与え過ぎ、与えられ過ぎには、ご注意ください。

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与え過ぎていないか」への1件のフィードバック

  1. 子どもの野球=少年野球チーム、という時代になりましたね、
    公園もボール禁止だし・・・、冬の旭川は無理です。
    ユニフォーム・道具・施設だけでなく、指導者・ボランティアがいる。
    恵まれたトレーニング環境だけど、何かが違う気がします。
    プロ野球選手になれる子は、ほどんどいないのに!
    しかも遊びが競争社会になり、キャッチボールしない父親だと不利です。
    ※ママの力で、2番手でもエース・少し下手でもレギュラーになれます。
    中学受験の、スポーツ版と言ったところです。

    昔はカラーのゴムボールで、ハンドベース・三角ベースでしたね。
    本塁は段ボール、1塁はマンホール、2塁は樹木でした。
    木の枝がバットになったり、透明ランナー・投げ当てアウトもありました。
    攻撃側がキャッチャーをしたり、盗塁禁止のルールがありました。
    レベルは低いが、自主性が育つ環境だったと思います。

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