強引さからの脱却

これは前回のセミナーで教えたことですが、殆どの人は強引に物事を運ばせようとする。とは言っても、相手の頭を床に押さえつけたりする訳ではないので、自分ではその自覚はないでしょう。

自分ではごく当たり前のことだと思っているので、それが特別に何か変わったことをしているとか、間違っているとは思わないのです。

また自分が正しく、相手が間違っていると考えるから、「自分は正しいんだ!」ということに気が囚われて、強引さとかなんだとかという事は考えない。

 

実際に自分の考えが正しくて、相手が間違っていることはよくあると思います。悪さをすることだってあるので、そうすると当然その人が悪い、間違っているということになります。

しかしだからと言って、自分の考えを押し付けた所で、「それはごもっともだ!」、「私は何て愚かだったんだ!」などの様にはならない。

「うるせー」となる。笑

また仮に押さえつけたり、押し付けたことで、それに従ったとしても、あくまでもそれは一時的に、表面的に、また渋々従っただけで、心からそれに従うことなどは無い。

「今に見ていろ」という具合に、反抗する機会を伺っているのです。

 

ジャイアンがスネ夫に乱暴などしたりすれば、スネ夫はそれに従いますが、従っているように見えるだけで、機会があればドラえもんの道具を使って復讐する。そんな感じ。

もっと分かり易く言えば、「尊敬しろ!」、「好きになれ!」と言われた所で、絶対にそうならないのと同じです。

そうしたものはあくまで自然に自分が思ったものが本物で、他人からそれをいくら強要されたとしても、本当の所はそうはならないでしょう。

しかし尊敬されるだけの実力がなければ、「お父さんは凄いんだぞ」のように言ったり、好かれるだけの魅力がなければ、強引に事を運んだりする。

 

こうしたことと同じで、「勉強しなさい」、「嘘を付くな」など、色々子供に言ったりもしますが、それは実は親や先生などの権力を使って、力づくでねじ伏せ、強引に自分の考えを押し付けていたりもする。

本当に勉強をして欲しいのであれば、親がどうやったら子供が勉強するようになるのかを真剣に考え、勉強をしたくなるようないい方、その子に合ったいい方をすべきで、そうではなく子供を無視して、自分の考えや行動を一切変えることなく、ただあれしろこれしろというのは、それは自分の強引さ、傲慢さです。

子供にしても部下にしても、権力者を相手にすれば、それに従わざるを得なかったりもするので、一時的にはそれに従うと思います。しかし心からそれに従うことなどは無い。

だから勉強も直ぐしなくなるし、部活にしても先生がいなければサボる。

 

少し恐ろしいことを言えば、親が子供に勉強しろだの、大学に行けだのと、「これはお前の為だから」という大義名分を掲げて、自分の考えを押しつけたとする。

子供はそれに対して、論破する力など無いので、しぶしぶ従うことになって、出来る出来ないは別にしても、勉強したり大学に行ったりする。

また親にしてみれば、「これで子供は幸せになるぞ」、「私の教育があってここまでなった、感謝しなさい」などと考えたりする。

しかし子供はそれをやりたくてやった訳ではなく、むしろ自分のやりたいことをやらせて貰えなかった、自分を犠牲にして親の願いを叶えてやったと潜在的にも思っていると、ニートになったり、会社勤めが上手く行かないようにするなどして、無意識的にも迷惑をかけたり、自分が成功しないことによって復讐したりする。

そうやって心のバランスをはかるのです。

 

ついでに面白いのが、「これはあなたのためだから」とか、「こうしたらあなたはよくなる」、と一見こちらのことを考えてくれいるかのように言ってくる人がいます。

大体の場合、本当にこちらのことを考えてくれているのか、自分のことしか考えていないかはすぐ感じ取れますが、もし自分のことしか考えていない人の話を無視し続けるなどすれば、その人はしびれを切らして、映画化アニメの悪役のように本性を現してくる。笑

「こっちのことを考えてくれていたんじゃなかったんかい!」と突っ込みをしたくなりますが、ただ相手も悪気があるというよりは、自分の潜在意識、自分の本当の気持ちというのが、分かっていなかっただけで、多くのストレスを抱えているのでしょう。

もしそういうことに出くわしたのなら、「この人はきっと色々悩みを抱えているんだ」と思えば、多少腹の虫も収まるかもしれません。

また嫌いな人であっても、悩みがある、ストレスがある、今まで色々間違ったことを教わってきた、意地悪されてきたことなどを理解すれば、多少許してあげることもできるかもしれません。

つまりあなたそのものを憎くて攻撃してきたのではなく、あなたに八つ当たりを受け入れる優しさがあって、八つ当たりをされただけなのです。

ただ自分が子供などにそんなことをやってしまうと、大変なことになるため、自分の気持ちに気づいていく必要があります。

 

私は強引さではない考え方やり方を、合気道を学ぶことによってより深く分かってきました。

しかし多くの人は根性的な方法、勝ち負けといった考え方しか教わってこなかったので、自分の強引さに気づくことが出来ず、上手くいっていなかったりする。

また強引さしか方法を知らないので、それがダメだと言われても、強引にやるしか道がない。

親子とのコミュニケーションも中々上手くいかなくて、子供があまり話をしないということがよくありますが、男の子は余り話はしないと言っても、友達とは話をするのだから、それ以下であるとすれば、話しても面白くないから話をしないだけで、また強引さがあるからそれが嫌で、話をしなくなっていく。

 

強引じゃなかったらどうするかというと、力まないということで、武道でも力まないことが極意と言われています。

リラックスする。

また押してダメなら、更に強い力を入れてドアを開けようとするのではなく、その真逆、引いてみたりする。

嫌がっている人に対して、力づくで連れて行こうとでもすれば、相手は益々力を入れて抵抗するでしょう。

そうではなく、相手の意思を尊重して、また相手が自ら行動したくなるように誘導する。

 

リラックスの感覚は、もともと持っている人は持っているし、努力のできる人は、努力の末にリラックスの感覚を悟ることは出来ます。しかし今の忙しい時代に、何十年という時間をかけてもいらないため、リラックスの感覚を持っていない人は、一生知らずに過ごさなければならない。

スポーツでもプロになるような選手や親はリラックスするということを知っている人で、そうでない人はリラックスの言葉は知っていても意味を知らない人。

何事も上手くいく人ももともと知っている人だし、なんかうまくいかないというのは、リラックスを知らないのでしょう。

自分一人でリラックスの感覚を身に付けることは難しいことですが、セミナーやスクールで教えていますが、勉強したい方は参加して身につけてみて下さい。

そうすれば、今までとは全く違う世界に変わっていきます。

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