総合格闘技ではパワーはあればある程いい。逆になければ海外の選手に勝つことは難しいでしょう。そのために皆トレーニングなどを行って体を大きくする。
しかしです。
ただ筋トレをすればいいのでしょうか?
ただ筋トレをすれば、ヒョードルやグレイシーに勝てるようになれるのでしょうか?
こちらはエメリヤーエンコ・ヒョードルの動画。優しい性格の人は見ないでくださいね。笑
動画を見ればわかりますが、マウントポジションを取られて危ないと思ったら、ヒョロっと抜け出し、いつの間にか入れ替わっている。また投げ技をするにしても、いつでも無理なく投げているのが分かるでしょうか。合気道では相手が押して来れば引き、引いて来れば押す発想ですが、そういった投げ方をやっています。
これが力に頼る選手だと、強引に投げようとしてしまいますが、それだと体力を消耗するし、逆に返されてしまいやすい。またそういう力の使い方では、マウントポジションを取られれば返すことは難しいし、逆にマウントポジションを取っても返されてしまう。
ただでさえ体が大きく筋力もあって、それプラスヒョードルやヒクソングレイシーのように、バランス力もある選手に、ただ筋トレをやるだけで勝てる訳がないし、到底そんな選手にはなれないでしょう。
ヒクソングレイシーの名前は、女性でも聞いたことがあると思いますが、トレーニング法は少し変わっていて、ヨガをやったり山にこもったりすることで知られている。
筋トレ信者の論からすれば、そんなことはしていないで、ベンチプレスでもやっていた方がいい、ということになりますが、グレイシーはそうではない。
また中途半端な知識の人ほど、「それは科学的ではない」などとよく言っていますが、グレイシーのトレーニング法も科学的ではないので、グレイシーは間違っているのでしょう。
ウサインボルトの走りにしても、最初は科学的ではありませんでしたから、科学で解明されるまでは、間違っていました。笑
私もウエイトトレーニングをやっていた時は、そうでない人と比べて、圧倒的なパワーを持っていましたが、同じようにトレーニングしている人がいれば、さほど差はつかないし、私より体重が重い人がいれば、パワーでは勝てなくなる。
ベンチプレスで言えば、大抵はせいぜい体重の二倍程度が上げれるぐらいの筋力にしかならないのです。
しかし世の中には、それ以上のパワーを身に付けられる人もいて、昔は才能なのかなと考えましたが、ウエイトトレーニングを止めてから、その秘密がわかった。
でも普通の人には絶対にわからない。
それが元々出来る人は出来るし、出来ない人は出来ない。出来ないやり方で筋トレしたって、普通の人より少し力が付くぐらいのレベル。
なんでもかんでもただやればいいってもんじゃない。