子供をプロアスリートに育てようとした時に、もしかしたら「スパルタでやらなければ、プロにはなれない」といったイメージを持たれているかもしれません。
そのため、そんなことは子供にさせたくはないから、プロなんか目指さなくていい、と考えている人もいると思います。
確かに体が成長した後に行うトレーニングは、体の限界寸前まで追い込むような、激しいトレーニングを行うこともあります。
しかしプロや一流に育てる親は、小学生などの段階では、スパルタなどやらないし、子供に強制するようなことは一切しません。
練習は軍隊のような練習ではなく、遊びの延長でスポーツをやっているようなものです。
(これが中国の場合は、オリンピックメダリストを育てるのに、子供の頃から強化選手をスパルタ式で練習させる。)
イチローのお父さんにしても、上から目線で練習をやらせたことは、一度も無いと言います。イチローが夢中になってやれることをやっていただけです。
練習メニューにしても、決めたことをやらせるのではなく、提案したり、一緒になって考えたことを行う。
またピッチング練習などは、一日30球から50球程度で、体のことを考えて、それ以上はやらせませんでした。
だから決してスパルタのようなものではなく、多くの人が想像しているものとは違う。
それをイチローは毎日練習していたなどと、本質を理解せず中途半端な知識しかないと、子供に真逆のことをやらせて失敗してしまう。
そのイメージがあるため、子供には無理に頑張ってやらせたくない、普通でいいと考えている人がいるのだと思います。
しかしプロを目指すことと、無理に頑張らせることは同じではないし、プロや一流に育てた親ほど、強制などはしていない。
またイチローの子供時代は、皆から好かれる存在で、いじめられている子供をかばったりもしていたようです。
「子供は普通でいい」と考える親でも、そんな風に子供に育って貰いたいと考えるのではないかと思います。
子供に強制することは、スポーツでも勉強でも伸びないし、反抗的になる。また上から押さえつけるようなことは、杉の木のようにスッと真っ直ぐ伸びることが出来ず、体も捻じれたり歪んで不健康になります。