一般的に整体は、どこか痛くなったら行くものだと思われています。その論から言えば、車が壊れたら、業者にお願いするみたいなものでしょうか。
「高速道路で車を走らせていたら、タイヤが一つ吹っ飛びました。よろしくお願いします。」
「ブレーキを踏んでも効きませんでした。そのため民家に突っ込みました。ブレーキを直してください。」
そんな感じ。笑
それでは大事故になってしまうというので、お金はかかるけど、車検などが義務づけられている。しかしその代わり、急な故障をしづらく、大事故にもなりにくい。
整体も修理業者のような面もありますが、定期点検みたいなことを普段から行っていれば、将来的にも大きな問題にならずに済み、日常生活も快適に過ごせる。
逆にそれを行わない人は、将来的に手術をするようになったり、動けなくなったり、また日常では日々疲れていて、何もしたくなかったり、ストレスで神経質になっていたり、体や心の問題も抱えやすい。
しかしどうも日本人は、義務付けられればそれに従いますが、自分で考えて予防するというのは苦手なようです。
整体は歯医者ともよく似ているのですが、多くの日本人は、虫歯になったらその治療をしに行き、その治療が終わったら、歯医者に行くのを止める。
それでは年を取った時には、殆どの歯が抜け、入れ歯になったりする。
実は日本人の虫歯は、先進国の中でも断トツに多いのですが、それは甘いもののせいかと言えば、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなどの国は、日本人の2~3倍の砂糖を摂取しいる。
甘いものを控えているにも関わらず、虫歯になっています。
では、歯を磨いていないからかと言えば、日本では毎日歯を磨いている人は95%。また1日2回以上歯を磨いている人は73%で、3回以上磨いている人は25%もいる。
それだけ真面目に、一生懸命やっているにも関わらず、日本人に虫歯が多いのは、他の国に比べ、定期検診や予防処置をしていないからだと考えられています。
アメリカ男性の76%は、虫歯が無くても歯医者に行きますが、それに対し、日本男性は半数以下の36%しか行かない。
また一度も虫歯になったことが無いと答えた人は、アメリカ男性は4人に1人の25%で、日本男性はわずか4.5%しかいない。
一年間で歯のケアに投資する額は、アメリカ男性が平均約3万6千円に対し、日本男性は平均約6000円で、約6倍もの差がある。
だからもし本当に歯を大事にしたいのであれば、定期的にケアをした方がいいのですが、日本人には予防の概念がないため、
歯医者で「定期的に検診を受けて下さい」などと言われれば、この歯医者は騙そうとしているのか、儲けようとしているのかと思われるため、余り強く訴えることが出来ません。
しかしそうすると、結局人によっては50代ぐらいで歯がボロボロになったり、インプラントが何十万円だのといったことになってしまう。
これは整体でも全く同じ話で、予防の概念がなければ、「定期的にケアをすることがいいですよ」と、いくら訴えても強く言えば、「ここは金儲けが目的か!」、「騙すつもりか!」と思われたり、右から左になってしまいます。
またそうした人が聞く話というのは、自分に都合のいい甘い話で、それに騙され、今度は騙されたくないから、本当にいい話は聞かないと言う、悪循環の人生になる。
ただ定期的なケアと言っても難しいのは、整体であればどこでもいい訳ではなく、何も変わらない所は、定期的に行ってもケアにはなりません。(何も変わらないというのは、その時気持ちがいいというのとは、違うということです。)
だからそうしたことが分かる、出来るには、センスや感性、人生経験、素直さ、人間力も必要になることです。
また特に難しいのは、スポーツでも歌手でも仕事でも何でもそうですが、いい状態の時なのです。
車のタイヤが外れた、バッテリーが上がったなどの時は、どんな人であっても業者にお願いする。しかしいい時は何もせず、それがずっと続くと思うもので、何でもない時にどうするかによって、大きく変わる。
揺らぎ整体の施術は、単に痛みを取るとか、疲れを取ると言うものではなく、心と体の汚れを洗い落とす、禊ぎ整体でもあります。
そのため痛みがあった人もなくなったり、特に問題もなくなったりする。
しかしそうすると「よくなったからもう通わなくてもいいな」と、施術を受ける意味や、目的もなくなったりもするのですが、重要なことは、悪くなったものをどうこうするのではなく、いかにいい状態を保つかなのです。
戦争にしても戦争に勝った人が、優れた人間であるかのように思いますが、それよりも戦争を回避することの方が凄いことで、しかしその凄さは分かりにくい。
特に今の時代は、運動不足になるし、栄養もアンバランスだし、環境も悪いし、特に日々ストレスを抱えることになっています。そんな中で、心も体もいい状態に保つという事は、相当難しいことです。
それが出来ている人というのは、普段自分のやりたいことをやっていて、充実した生活を送れている人だけです。そう人は特に問題がないから、体のケアも半年に一回か、1年に一回程度でも事足りる。
しかし大部分の人は、やりたいことなど出来ていなく、相談相手もいなかったり、どうしていいか分からず、本当は困り果てている状態でしょう。
そういう人が一時的によくなっても、また次第に悪くなっていく。
次第に悪くなっていくというのは、大変曲者で、急に悪くなったのなら誰でも気づきますが、少しずつ悪くなったものは、それに慣れてしまい分かりません。
カエルを熱い鍋に入れると飛び出しますが、水の状態からカエルを入れ、そこから徐々に温めていくと、飛び出すタイミングを失い死んでしまう。
これが有名な「茹でガエルの法則」(実際には逃げるようです笑)。
しかし心や体の垢が知らぬ間に積み重なっていくから、自信、プライド、不安、恐れ、偏見、一生懸命さなどが、いつの間にか強くなり、おかしな方向へ行きやすくなる。
今のお母さんを見ていても可愛そうになりますが、どうやって子供を育てたらいいのか分からず、相談相手もいなく、不安や疲労で心と体に大きなストレスがかかって、またそこから抜け出せず、悪循環になっていたりしています。
またストレスというのは、自分では感じていなくても、先ほど説明したように、殆どの人にはあるもので、それに気づかないのは、ストレスに慣れているからに過ぎません。
そのため本当は日々、心と体の疲れ、汚れ、穢れを洗い落としていくことが必要になります。そうしなければ、溜まっていく一方になるからです。
もし普段何か上手く行かないなどあれば、心と体に問題が積み重なっています。
それを取るには、定期的な禊ぎ整体が必要になる。