顕在意識と潜在意識

整体スクールも大詰めで、来週で終わりになります。

整体スクールと言うと、整体の技術を学ぶというのが一般的だと思いますが、整体の技術を学んだ所で、根本的な人間力が低いままでは、何の役にも立たないという考えの下、特に今回は技術だけでなく、根本的な所にも力を入れて教えています。

その一つが潜在意識ですが、改めて教えてみると、普通の人は潜在意識について、何にも知らないものだなと実感する。

 

例えばプロアスリートになりたいという夢があるとします。

しかしそうした夢を持っているとしても、潜在意識、つまり無意識でもそう思っているかというと、殆どの人はそうは思っていません。

もう少し分かり易く説明すると、素質や才能がないのであれば、全精力を持って本気で取り組まなければ、1%以下の人しか成れないと言われる、プロになる事は難しいだろうという事は想像できると思います。

しかし実際には、プロになりたいという夢があっても、その優先順位が一番に来ているのではなく、一番は自分のプライドだったり、自分の考えだったり、周りと同じことをしたかったり、ゲームをしたかったり、他のものにお金を使いたかったりと、実際の所はかなり順位が低いのです。

 

簡単なものであれば、優先順位が低くても目的を成し遂げられるかもしれませんが、1%以下というより、0.1%よりも確率が低い中、才能も素質も並という人が、片手間の努力や自分都合の努力では、夢を実現させることは極めて難しい。

まただからこそプロに成れる人は、0.1%以下なのです。

ただプロになりたいという夢でも、恋人が欲しい、お金持ちが欲しい、またそれらの優先順位が低いということは、人それぞれなので、それ自体がいいとか悪いとかの話ではありません。

問題なのは自分の潜在意識、無意識に気づいているかどうかで、それが分かっていなければ、大きな夢などは絶対に叶わないし、また顕在意識と潜在意識とがかけ離れている程、どんどんおかしな方へと行ってしまいます。

 

整体のスクールでは、ちょっと面白いなと思いますが、普通患者は治したいと思って来ますが、「治す目的で来ていると思い込むな」と教えています。

これも本人は治したいと意識では思っていても、無意識では違っていることがよくあるからです。

それを無意識レベルで治したくないと思っている人に、治すためのアドバイスをすれば文句を言われることになり、また治すための施術をしたとすれば、「意地でも治してなるものか!」と体が無意識に抵抗し、余計に治らなくなるのです。

こちらとしては治してあげたいので、治すためのアドバイスや施術をついしてしまいがちですが、こちらの目的を達成させるためには、一見遠回りのようなことを行ってからではないと上手く行かなくなる。

子育てにしても、親が子供に勉強して欲しいから、「勉強しなさい」と言っても、必ずしもいい結果にならない事と同じです。相手を見極め、相手に合せた手順がいる。

 

とにかく目標を達成するでも、病気を予防するでも、治すでも、どんなことでもそうですが、本当の自分に気づくことが大切で、反対に本当の自分と意識とが、かけ離れれば離れるほど、おかしなことになる。

そうならないためには、まず現在の自分は、自分がなりたかった理想の自分であるという事を理解する。

意識では違うと思うかもしれませんが、潜在意識ではそうなのです。

もし「絶対にそんなはずはない!」と思うのであれば、潜在意識、本当の自分にまだ気づいていないのかもしれません。

 

それと自分に問いかけをする。

どうしてそう思ったのか、どうしてそういう行動になったのか。

昔の日本では座禅などを組んで、内観を行いましたが、今はそうしたこともなく、ストレス社会、情報化の社会、変化の社会、欧米化の社会になってしまっているため、顕在意識と潜在意識とが、かけ離れやすくなっているかもしれません。

何か上手く行かないなと思うことがあれば、時折でもいいので、自分と対話を行ってみて下さい。

自分の本当の気持ちに気づくことが出来れば、後はそれに従うだけなので、後悔したり、ストレスになったりということも、少し減って行くと思います。

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>