やりたいことをやっている人生かと言えば、殆どの人はそうではない。
それはまだあと何十年も生きているだろうと言う、余裕があるから、その内どうにかなるみたいな感じになって、やりたいことをやらないでいる。
これが震災に遭いましたとか、事故や病気で三途の川を渡る夢を見て、生き返ったなどの経験がある人は、人生の大切さを知り、自分のやりたいこと、また自分の役割は何なのかを考え、生きたりする。
私も三途の川は見ていないので、そこまでの実感がありませんが、病気や事故で、何度か死にそうになった経験があることが、多少影響しているのかもしれないと思います。
あと車に吹っ飛ばされたりもしてる。笑
それもあってか、普通に生きていると、時折何のために生きているのかなど、分からなくなる事がある。
そういう時には、ちょっとした生命の危機に直面させることで、思い直したりする。
その一つが高い山などで、足を踏み外せば死んでしまうか、大怪我をしてしまうような所で、ちょっとした身の危険をさらすことで、生命力を高めたり、修正したりする。
本当はそうしたことが時折出来れば、もっといいのですけど、たまにしか出来ないのが、ちょっと残念です。
またこれをしておかないで、エネルギーなどが溜まると言うか、籠ったりすると、無駄に身の危険を感じる出来事に、出合ってしまう。笑
私はある山から見る景色が綺麗で好きなのですが、その中でも、余り知られていないスポットがあって、柵を越えた所の岩から見る景色が好きなのです。
だから余り大きくは言えませんが、その柵を越え、岩に座り、バランスを崩せば、大怪我をしそうな所に身を置くことで、自分を見つめ直すきっかけに出来る。
ある人によっては、ヒマラヤの崖などで瞑想する人もいるぐらいですが、そうじゃない所だと、いくら高いと言ったって、安全性が守られている所では、絶対死なない事が本能的にも分かっているから、そこまでならないのです。
で、そこで暫く黙って座り、景色を眺めていたら、後ろから中国語を話す声が聞こえてきた。
中国か台湾の観光客が何人か来たようでしたが、それでも構わず、じっとしていたら、暫くして日本人のおばさんが、後ろから声をかけて来て、
「そんなとこにいたら危ないよ」などのことを言ってきましたが、最後に「係りの人に言うからね!」の捨て台詞を吐いていった。笑
係り?
まぁ、柵は超えたらダメなのでしょうから、悪いのはこちらですが、係りってなんだろ?
久しぶりに「先生に言うかんな」みたいのを聞きましたね。笑
そこから考えると、その人は私の身の安全を心配をしてくれたのではなく、自分が出来なかったことの苛立ちや、規則に関する過去の記憶をぶつけて来たようでしたが、それは同時に自分の力の無さを、自分で証明したことにもなる。
「先生に言うぞ!」とか、「お父さんに言いますからね!」といった類のものは、自分には力が無いから、権力のある人にお願いをして、権力を使おうとする権威主義者、または媚びへつらう人ですが、それではいつまで経っても、自分の実力が上がらない。
一々「それは科学的なんですか」と言って来る人もそうですね。
自分に実力が無いから、科学と言う権威にすがりたい。
もちろん科学がダメな訳ではなく、参考にすべきものですが、一流のアスリートになる人やその親たちは、科学の権威にすがったりしないし、ボルトの走りの様に、科学すら超えたりする。
確かに小さい局面で見れば、ちくる人の方が得するので、時折ちくれる人は羨ましくなりますけどね。笑
それとチクリは癖みたいなものですから、小学生の時にチクリの味を占めた人は、大人になってもチクリの発想で、生活することになる。
ちくりはともかく、やりたいことが出来ないというのは、明日も1年後も10年後も、ずっと今のままで生きていられると思っているからです。
これが明日死ぬかもしれないとか、1週間後死ぬかもしれないなどが分かれば、考え方が変わったりするでしょう。
江戸時代中期に書かれた書物、「葉隠(はがくれ)」の中に、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」と有名な一説がありますが、一日一日を一生懸命生きることが出来れば、やりたいことをやるようになるかもしれない。
これが10年後も20年後も、今の感じで生きていられると思えば、何でも後回しになって、終いには後回し過ぎて、死んでからの話になってしまう。
命の危険にさらせ、という事ではないですが、時折自分を振り返ってみることはいいと思います。
小樽の天狗山に、最高時速40kmで滑走する「天狗山スライダー」と言うのがあります。
レバーの付いたソリのような物に乗って、ロープにガタンゴトンと引っ張られ、山を登る。後はレバーを手前に引けばブレーキがかかり、前に倒せば加速し、それによっては、最高40kmほど出る。
初めて乗る時は、一体どういうコースなのかとか、どういうものなのかが分からないので怖さがありますが、それでも恐らく死にはしないだろうからと、肚をくくり、MAXで滑る。笑
初めて乗る時が勝負!
こういうのでもちょっとした練習をする。違う時にまた乗りましたら、やはり一回目ほどのスリルがない。
まぁ、女性で余りスピード出せる人いたら怖いですけどね。
どっか近くでいい山探さんきゃならんなぁ~。