親が子供をペット化させる本当の理由

ペットを飼う人も増えていますが、最近自分の子供をペットのように育てる親も増えていると思います。

ペットとまでも行かなくても、友達感覚な関係だったり、洋服の着替えから、送り迎えからと、何でもやってあげたくなるような親は増えているのではないでしょうか。

それは表面的には、子供がかわいいからなどの理由ですが、潜在意識から見ればそうではない。

 

分かりやすい例で言えば、動物などに出会った時に、何か餌をあげたくなると思います。しかしそれは、その動物のことを考えて餌をあげるのではなく、動物が餌を食べている、かわいい姿を自分が見たいからです。

またテレビなどで、子供を泣き止ますのにご飯を与えていたら、どんどん太って行った、なんて話が時折あります。

それも本当の意味で、子供のためを思ってご飯を与えたのではなく、泣いている姿を自分が見たくないために、ご飯を与えて泣き止まそうとしていたためです。

そんな人をテレビで見ると、「どうしようもない親だな!」などと思ったりもしますが、気の強い人や、ふてぶてしい様な人ではなく、優しくどちらかと言えばいい人で、悪い人ではない。

ただ自分の弱さ故に、目の前の問題と向き合うことが出来ず、臭いものに蓋をする様に、問題を先送りにしてしまったのです。

 

こうしたように表面的な行動と潜在意識とは、違っていたりしますが、同じように子供のために、何でもしてあげたくなるような人の場合は、実はその裏に、

「何でもしてあげることによって、子供を出来ない人間に育て上げ、自分に依存させ、自分から離れて行かせない様にする」

といったことが、隠されていたりする。

 

ペットを飼う場合、飼う理由は色々ありますが、一つは自分がペットから完全に頼られる存在となり、裏切られる可能性が少ないためです。

社会で生きていれば、自分が100%頼られる存在や、慕われる存在になったり、いつも誰かが自分の側にいてくれる、などといったことは余りありません。

怒られたり、いじめられたり、悪口を言われたり、騙されたり、恋人に振られたり、色んなことがある。

しかしペットであれば、自分だけがペットにとって唯一の存在となり、悪口言われたり、裏切られたりする可能性が少ない。

 

同じように過去に自分から人が離れて行ったり、必要とされなかったりなどの経験があると、自分から離れて行かない様に、何でもしてあげて、依存させるようにする。

またその人の心の中は、誰かがいないと心細くてならない。しかし自分の側にいてくれる人は誰もいない。

そんな時、子供がいれば、

「そうだ。子どもだったら自分を見捨てることはないだろう。しかし成長するにつれ、自立するようになれば、離れて行ってしまうかもしれない。だったら自立出来ないように、私が色々してあげて、私なしでは生きられないようにすればいいんだ。」

と、潜在意識が閃く。

 

時折、子供に「お母さんがいなかったらどうするの?」などのように、子供を出来ないものだと決めつけている人がいますが、乳飲み子なら確かにほっとけば死ぬでしょうが、中学生ぐらいなら、やろうと思えばご飯の一つぐらい作ることは出来る。

昔なんかは、幼いころから奉公に出されていたのだから、本当は小学生だって色々出来るのです。

しかしそれを自分がいないといけないと思うのは、子供が出来ないと思い込むことで、「自分は子供にとってなくてはならない存在」、「かけがえのない存在」、「存在価値のある人間」だと思いたいためです。

ただ依存の関係では上手く行かないので、自分でやり過ぎた結果、「私はこんなにしてあげてるのに!」となったり、子供がニートになったり、色々な問題も起こる。

また自分が無意識に考えている自分の型に相手をはめようとして、それが思い通りにならなかった場合は、そこに苛立ちを覚えたりする。

 

誰かのために何かをしてあげたいと言う場合、その前提条件として、自分がちゃんとしているかどうかがまず重要です。

それがなく、自分のことが疎かになっている人は、いくら他人のことをどうこうしようとしても、逆の結果になる。

しかしここが一番難しい所。

スポーツの子育てでも、勉強のことでも、自分がしっかりしている状態がなく、熱心にスポーツを教えようとか、塾に通わせようとした所で、頑張った感程の結果を得ることは出来ません。

人助けにしても、結局悪い方向に導くことになって、自分も疲れはて、極端に言えば、「じゃあ一緒に死のうか」みたいに共倒れになる。

最近では介護疲れで実際に起きています。

またそういう人は、大抵人のいい人で、悪い人は介護なんかしないから、死なない。笑

 

足の引っ張り合いと言うのもありますが、自分が中々成長できない場合や、上手く行かない場合、不安な場合は、自分が置き去りにされ、他の人が先に進んでいったりしないよう、無意識の内にお仲間にしようとするのもあります。

そのため他の人がどうこうよりも、まず自分をしっかりさせなければいけないのがあって、またそれによっても、勝手に他の人が救われたりもうするし、的確なアドバイスが出来たりする。

特に何もしていなくても、元気を貰えたとか勇気を貰えたとかと言ったことはあると思いますし、子供は親の背中を見て育つというのもあるでしょう。

 

何かをすればやった気になるし、逆に表面的に何もしない人は薄情のようにも見えたりもしますが、何もしないのも一つの人助けで、その何もしないというのは、本当は何もしていないのではなく、自分の軸をしっかり保つという事をしている。

軸が安定しているのであれば、周りにも安心感がある訳です。

それ以外のものは力みで、また自分を崩して何かしようとするのは、誰にとっても苦しくなる。

自分がしっかりすることと、自分が本当は何をやりたいのか、どうしたいのかに気づき、そのことに素直になって、素直に行動すること。

自分の感情を押し殺してて来た人には、自分の本当の感情が全く分からなくなっていますが、少しずつそれに気づくようになっていけば、本当の自分に気づいて、子育てならそれだけでも、子供がよくなっていきます。

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