折角なので、もう一つぐらい運動会の徒競走で、順位を上げるコツを紹介します。
足が本当に速い人は、もうどうしようもないぐらいに速いので、普通な人や遅い人が、付け焼刃の方法でその人に勝つことは、残念ながら無理です。しかし順位を一人か二人上げることは可能である。
そのコツは後半にある。
前半では横一列になっていたとしても、後半ではある程度の差がついています。そうするとどうしても諦めてしまう。
それは「もう絶対に抜くことが出来ない」、「順位はこのままだ」と言う思い込みを持っているからですが、全然違う。ただの思い込みにしか過ぎない。
これは後半を観察していれば、よく分かることで、また可能であればあれば観察させることです。
オリンピックの100Mでも誤解されていますが、ずっと加速し続けていると思われていますが、ウサインボルトだろうが誰だろうが、後半は必ず失速している。
抜いたりしているのは、抜く人が加速しているのではなく、抜かれる人の方が失速しているからです。
これをまず教えることで、「そうだったのか」とそれだけで変わる。人間は勝手に自分で限界を作る。
また最初は、誰だって頑張るもんです。
だからそんなことは、別にあえて言う必要などない。そうではなくて、
「いいか、勝負は後半だぞ!たとえ中盤で順位が悪くても、後半で皆必ず失速する。それを諦めずに走り続ければ、必ず一人や二人抜くことが出来る。」
と後半に意識を集めさせ、それを教えれば、それだけでも一人や二人抜いて、順位を上げることが出来るでしょう。
高学年ぐらいだと、体格差が出てきたりもしますが、そうでなければ思ったほど差が無かったりするので、この方法が有効です。
もちろんそもそも順位以前に、諦めずに取り組む重要性を、親や先生が教えなければならないのではないでしょうか。
この話にしても、専門的な知識がないと分からないことではなく、観察力の問題です。
日頃から子供を観察していれば、誰でも分かる事ですが、観察しないで自分のやり方を押し付け、そうした教え方をしているから、子供のことが見えなくなる。
私が見た小学校でも、先生がゴールの方に立っていて、「飛ばせぇ~」何て言っているのですけど、ふんぞり返って言っているものだから、似ているような感じであっても全然違う。
諦めていることが原因なのだから、それを見抜き、その問題をどうしたらいいかを考えなければならない。
先生にすれば、足の速さは子供の身体能力だと思っていますけど、そうではなくて指導の問題なのです。
確かに体格や能力など個人差はあるし、専門的な知識は持てないかもしれないけど、日頃から観察しているかどうかの問題で、観察していれば分かる事だから、子供の能力の範囲内で伸ばすことが出来る。
ふんぞり返って、何でも子供のせいにしていれば、何も分からないね。