落合博満元監督が、テレビ番組で中日のルーキーの根尾昂内野手(19)について
「まだ1年目だよ。打てるわけねえわ、あのバッティングで。ちょこっと見たけどこの子は打てないと思った。現状では」
「ただひとつ言えることは教えてくれる人のことは真に受けないということだね。守備は教わっていい。バッティングだけは真に受けないこと。潰れていった選手を何人も見てきてるから。たいていが自分のいいところをみんななくして潰れていってる。教える人はそんなこと考えてないから。(打撃に関しては)自分で見つけりゃいいんじゃない」
と言ったことで賛否両論あったそうです。
そのことについてはともかく、大事なことは、プロ野球選手を指導するコーチなどが、何人も選手を潰していったということ。
こうしたことは、コーチが変わるたびにフォームを変えられたり、指導方針が違ったりみたいなことを聞いたことはあるでしょうから、なんとなくは分かっているのですが、それでもプロを教えているとなると、
「プロを教えているから凄い人だ!」
となるから、すぐに忘れてしまう。
それでもっと重要なことは、プロを教えるコーチでも選手を潰したりするわけですよね?
じゃあ、それ以下の人だったらどうでしょうか?
プロでも潰しているんだったら、素人ならもっと潰すことになりますよね?
だから親が熱心に子供を教えたりもしますが、それがかえって子供を潰すなんている、なんてことがよくある訳です。
皆才能や素質を伸ばすことを考えますが、それよりも潰されていることの方が多いから、もっと考えなければならないのは、才能を伸ばすことよりも、潰さないこと。
皆余計なことをする。
才能を潰さなければ、まだ道は残されていますが、才能がつぶれた、怪我した、癖がついた、となればかなり難しくなってくる。
そのためには余計なことは言わない。特に基本的にはテクニック的なことは教えないことです。
いじるとダメになると言われますよね?
落合さんぐらいのレベルでなければ、テクニック的なアドバイスは間違っていることの方が多いから、おかしくなる。
もし教えるとすれば、精神的な所を見てそこを見抜いて言う。
それであるなら、テクニック的なこと、技術的なことが分からなくても、誰でも教えることが出来る。
背骨とか、肋骨とか、肩甲骨とか、骨盤とか、軸だとか、大腰筋だとかの使い方が分からないのだから、テクニック的なアドバイスよりも、精神的な所、気持ちの所を見てアドバイスする方が、はるかに効果が高く、変な癖がつくことなく、パフォーマンスが上がっていくし、結果的にテクニックも付くのです。
レスリングの栄監督も、テクニック的な指導は余りされず、それよりも、「もっと攻めろ!」といったようなことを、よく指導えていたそうです。