焦る必要はない

プロアスリートを目指すみたいなことであれば、一瞬一瞬が大事であったり、一つの判断ミスや、大きなチャンスを掴めなかったことで、取り返しがつかない事になったりもする。

それだけ厳しい世界で、だからこそ、その関門を潜り抜けることが出来た、選ばれし人だけが、多くの人に夢を与えることが出来る。

しかし多くの人は、そうした大きなものを目指している訳でもないので、一発逆転を狙ったり、大きな成果や早急な結果を求めることなく、焦らずゆっくり地道に取り組めばいいと思います。

人生はマラソンみたいなものですから、ダッシュした所で直ぐにバテてしまうのです。

 
ただ人間は欲張りなので、ゆっくりというのが中々難しく、直ぐにでも結果が欲しくなる。

特に今の時代ではそれは顕著でしょう。

それ故に苦悩を抱えることにもなり、またそれが人間らしい所でもある。

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整体スクールでも、最初は、「私は出来ない」と、少し落ち込んだりする人もいる。

そういう人には、「自分が天才だと思うのなら、落ち込んだらいいですよ」と教える。

これも焦りから来る不安で、態々自分で自分を苦しめているのですが、最初から出来ない事は当たり前のことで、恥ずかしい事でも何でもないし、出来ないからこそ習いに来ている。

出来るんだったら習う必要などない。

 

またもし教えて直ぐ出来るとすれば、天才までは行かなくても、元々センスや素質のある人で、そういう人は、プロアスリートになるようなレベルの話だから殆どいない。

殆どいない人を対象に行うことはまずなく、一般に対象としている人は、あくまで一般の人たち。その一般の人、普通の人が最初から出来ないというのは、当たり前なのです。

とは言っても、そうしたことはよく分からない事なので、不安や焦りを抱えてしまう事は仕方のないことかもしれません。

だからこそ整体の勉強に限らず、育児でも、腰痛や病気を治すでも、仕事でも、色んなことに焦ってしまう事になる。

 

確かにそれらについて実際に取り組んでみなければ、分からない事は数多くありますが、しかし近視眼的に考えることなく、それらに共通する本質的なことを考えれば、焦っても仕方のないことが分かると思います。

そもそも今までの人生の中で、一度でも焦って上手く行ったということがあったでしょうか?

「私は結構焦ると上手く行くんです」

と言う人であれば、焦る事もいいのでしょうが、殆どの人は焦った時には、全て逆の結果になっていたはずです。

だったらよく分からないにしても、まず焦らずにやってみるということが肝心なのです。

 

慢性痛にしても、少しでも早く治したいという気持ちは理解出来ます。

しかしそれが焦りになってしまうと、治るものも治らなくなる。

私の経験でも、10年以上どこに行っても治らない症状を、わずか一回の施術で、半分以上症状を取り除いたりしたにも関わらず、焦りのある人は、痛みがあるかないかだけで考えてしまい、結局自分で治らない道を選んでしまった、なんていうこともありました。

「ちょっとでもよくなればいいな」程度に考えられる人の方が良く治るのです。

 

育児や子供をプロアスリートに育てたいでも、焦ってあれこれやる。

何もしない方がよっぽどいいのに、自滅してしまう。

そうではなく取り敢えず焦らなければ、見えてくるものがあるので、そこからでも十分間に合うのです。

逆に慌てて取り組むというのは、駆け込み乗車をして、間違った電車に乗って、余計にえらい目に遭ってしまうようなものです。

 

最近、お店の中で小さい子供が走り回ったのを、お母さんが危ないと怒って追っかけていました。

お父さんは余り気にせず、怒られた子供がお父さんに、「お母さんに怒られたよぉ~」と泣きついてきたのを慰めて、お母さんは損な役回りだなと思って見ていましたが、お母さんは子供を怪我させないためにと行動していたのでしょうが、そのやり方が、子供を危険なことから守れるとは限らない。

例えば車に乗っていても、危ないからとクラクションを鳴らすと、驚いて人の動きが止まってしまうため、却って危なくなる事があります。

 

子供の場合で言えば、子供にしてみるとお母さんと鬼ごっこをして遊んでいるだけなのですが、お母さんが興奮して追っかけてくると、子供も同じように興奮し、お母さんに気が囚われることで、却って周りが見れなくなり、スピードも余計に加速が付き、より大きな事故に繋がる危険性がある。

その場合もし子供を守るとすれば、子供を上回る速度で、瞬間的に捕まえられなければいけないのです。

しかしそこまでの瞬発力は無いでしょうから、それよりもまず瞬間的に辺りを見回してから行動を起こす、子供を興奮させることなく捕まえることの方が、危険回避に繋がる。

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人生にしても、慌てる必要はない。

地道にゆっくりと、一歩ずつ前に進み取り組む。そうすればやがて「あんなデカい山など登れるはずがない」というものでも、「なんか登れそうだな」ってなって、大きなものもクリアできるようになってくる。

達人も決して慌てません。

3:04

「ちっとも慌てることは無い」

 

余談ですけど、3:18の所は、格闘技ゲームでありそうな動きですが、あれも中々出来ないんですね。

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