誰だって壁にはぶち当たりたくはないかもしれない。
しかし当たりたくないといくら言った所で、当たるものは当たるし、壁にぶち当たる度に、その壁を避けてばかりいれば、気がつけば八方ふさがりになってしまったりする。
逆に言えば、壁を悪いものとは考えず、自分を成長させるチャンスだと考え、乗り越えるような努力を続けて行けばいいのですが、言うは易しで、それが簡単なことではないでしょう。
ただ壁に対する対応の仕方のようなことが、合気道を通じて少し分かったものがある。
合気道の中に、合気と呼ばれるものがあります。
相手と合わせることによって、相手を投げたりすることが出来るのです。
そのやり方のコツとしては、相手とこちらがぶつかるような所まで自ら動いて、それを上手いこと利用して技をかける。
しかしそれが出来ない人は、壁にぶつかる度に、
「間違った」、「出来なかった」
「今度はこっちにやってみよう」
「あれっ、また壁だ、じゃあこっちはどうか」
「今度もダメ、じゃあこれは」
という具合に、色々方法を試してはいるのですが、壁を利用していない点から見れば、全て質的に同じことをやっているにしか過ぎず、それでは100万回違う方法をやろうとも、正解にたどり着くことは無いのです。
これはマッサージでも同じことが言えますが、上手にマッサージが出来ない人は、押し込んだりするとやった気になって、違うポイントに移動する。
しかし筋肉は弾力性があるので、押し込んだらその分凹みます。凹んでぶつかった所から、初めて凝りを解すスタートラインにつくことが出来るのに、押し込んだだけでやったような気がしてしまうのです。
やられる方にとっては、押されることでようやくスタート地点について、
「うひょひょ、これから凝り解して貰えるぞ!」
と思っていたのに、肩透かしに合うので、「え~!!」となってしまうのです。
これも壁というものを全く理解していない。
壁というものが嫌なもの、ダメなもの、という固定観念から、それにぶつかる度に止めてしまうのですが、壁はスタート地点で、あくまでも本番はそれを乗り越えた先です。
また壁にぶち当たったことは、実は正解で、問題は次のステップだったのです。
それが分からないと、正解までも失敗だと考えてしまう。
当然のことながら、次のステップにも進めない。
最近クリス・バロトン牧師の動画を紹介しましたが、この動画の中で木の割り方の面白いエピソードを話しています。
話していることは全くその通りだと思う。10分程度なので、みてみて下さい。
自分では色んな取り組みをしていても、実は質的に全く同じであることがよくあります。
壁の一つの突破法は、一つのことをやり続けることです。