ロシア・ワールドカップのアジア2次予選が始まり、W杯予選初戦が昨日行われ途中から見ていました。結果は日本が圧倒的に攻め続け、20本以上のシュートを放ちながらも、シンガポールに0-0のドロー。
見ていた人には、やきもきした試合でした。
今回見ていて、「サッカーというのは想像力だな」と改めて思いましたが、想像力がないとサッカーはダメですね。
筋力トレーニング、イメージトレーニング、メンタルトレーニングと様々なトレーニングが行われていますが、同じように想像力も鍛えていかなければならない。
昔の日本代表に比べれば、はるかに面白い試合をしてくれていますが、それでも想像力がまだ足りないんじゃないでしょうか。
日本代表は引いて守られると、点を取ることが出来ない傾向にありますが、今回もそれと同じように、引いて守られ、点を取ることが出来なかった。
これは前にもどこかで書いたことがあった気がしますが、どうも日本代表はこういう時に、同じやり方でごり押しして点を取ろうとし、八方ふさがりの心境になっていく。
それでは中々難しい。
またそういうことをやって、何本もシュートを放って点を取れないと、相手のキーパーが調子づき、集中力も増して、神がかり的になっていく。
そうではなくて、ダメだったらそれを頑張るんではなく、違う方法に切り替える。
それが想像力。
今回で言えば、ほとんど中央突破でしたが、サイドからのクロスをもっと使ってよかったんじゃないでしょうか。引いて守られた時にはスペースはなくなりますが、クロスを上げればオウンゴールも生まれやすい。
特に勝負を仕掛けドリブルで突破し、深い位置からのクロスが全然なかったですね。一回いいのがありましたが、ディフェンスも簡単に振られていたので、それをやり続ければよかったのに、それだけで止めてしまった。
このドリブル突破からのクロスは、長友選手がよくやっているプレーですが、左でん部の張りで欠場した長友選手が出ていれば、結果はまた違ったかもしれないし、次はアウェーであっても勝てるでしょう。
初戦で勝てなかったのは残念ですが、勝ち過ぎは良くないので、ある程度負けた方が良いと考えています。
例えば初戦で負けても勝ち進む経験を事前に積んでおけば、次にその経験を生かすことが出来ますが、もしその経験がなく、本選で初戦を落とせば、勝つことはかなり厳しい。
また勝ってしまうと、問題点に気づきにくいですが、早い段階で負けておけば、問題点に気づき、修正することが出来る。
そのためまだ相手との実力差があるうちに、早い段階で一回負けておくことも重要です。
ただもちろんその負けを生かしていかなければ意味がありませんが、選手や監督のインタビューを聞いていると、「大丈夫か」と思ってしまった。
ハリルホジッチ監督は、「こんな展開は初めてだ」なんてこと言ってましたけど、重要なのは初めての場面でどうするかで、初めてだからダメだったら、次に何か違う初めてに出くわしたら、ハリル監督には出来ないということです。
また選手が「決めれるときは決めておかなければならない」何て言うのですけど、それはいつだってそうだし、前も言っていただろうし、その発想だけじゃ変わらない。
これじゃまた同じ間違いを繰り返すんじゃないかと思ったわけです。
是非とも想像力溢れる面白い試合をして頂きたい。