素直に見る心

お客さんではありませんが、ある時草野球をやっているという人が、昔肩を痛めたけど整体に通って治った、またそこには5、6年通っていると言っていました。

しかし肩を痛めた場合、痛みは取れても実は治っていないことが殆どです。つまり関節の動きが、おかしいままになっているのです。

実際にその人にシャドーピッチングをやって貰うと、肩の動きがおかしく、酷いフォームをしている。どれぐらい酷いかと言うと、ピッチャーもやっているとのことでしたが、その投げ方で、キャッチャーまでに届くのだろうかと思ってしまうほど。

 

そんな状態、またそんなピッチングフォームが、五分もしないぐらいの施術で、施術後には腕が振れるようになって、さっきは全く音もしなかったけど、ビュンという音も出る。

しかしこれだけ変わったにも関わらず、驚いていたのはむしろ周りで見ていた人で、本人は余りその変化に呑み込めていない。

これは、感覚が酷く鈍っていたために、分かりにくいことが一つと、もう一つは、治して貰ったと思っている整体に、5、6年も通っていること。

これがもし治っていたと思っていたものが、実は治っていなくて、それがわずか5分もしないような施術で変わったとすれば、今までの5、6年は、全く無駄なことをしていたことになってしまう。

だからそうならないために、現実を直視することなく、見て見ぬふりをする。

 

私も、その人は通っている所がいいと思っていて、それを信仰している訳ですから、一応の説明はしましたし、それ以上本人がいいと思っているものを、否定してまで説得しようとは思わない。

否定したりしたら傷つけてしまう。

もし質問をされたり、野球が上手くなりたいとかと言うのであれば、更に説明しますが、そうでもないので、そういう状態で説明したとしても、受け入れることは出来ないし、

受け入れるだけの説明をするとすれば、その人のレベルでは、2時間ぐらいは説明しなければなりませんから、他の人もいる中で、そうした時間も作れないのです。

 

客観的には、

「折角なのだから話を聞けばいいのに」とか、「よくなる方がいいに決まっているのだから、素直に変わったことを認めればいいのに」とか、

「今まで無駄なことであっても、それをまた続ける方がよっぽど無駄なのだから、いい方法に切り替えたらいいのに」、

といったことを思うかもしれませんが、同じような状況であれば、他の人も同じように、現実から目を背けることになるのではないかと思います。

現実と向き合うことはそれだけ難しく、素直に見る、素直に物事を捉えるというのは、簡単ではない。

 

そうしたことから考えると、多くの人は損しまくりの生活、チャンス逃しまくりの生活を普段送っている訳です。笑

また損しまくっていて、チャンスを逃しまくっていることが、当たり前になっているので、損している、チャンスを逃しているとも思わない。

だから「中々チャンスが無くて」とか、「運がない」といった言葉が出て来る。

そうじゃなく、今日だって実は大損こいている。笑

そこか抜け出すための一歩として、何かあった時に、「聞くは一時の恥」みたいに、ちょっとちょっと辛くても一旦受け入れるようにする。

 

ボクシングのジョージ・フォアマンも、

もし誰かが「ジョージ、お前の左ジャブは遅すぎるな」と言ったとしても、そんな言葉には私は耳も課さないね。けれど、「ジョージ、お前の左ジャブをもっと速くしてやろう」と言ったら、それには耳を貸すね。ものごとは常にポジティブに考えるべきなんだよ。

と言っています。

何かあった時は、まず一旦聞いてみるのもいいと思いますよ。

 

ところで、その肩痛めた人ですけど、終わった後に長く教えている人に、「あれで野球できるの?」と聞いたら、「旭川の草野球のレベルはあんなもんですよ」と言っていた。

草野球のレベルも、リーグにもよるかもしれませんが、結構高いもんですけどね。旭川は大丈夫なんでしょうか。

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