人助けは難しい

困っている人がいれば助けてあげたい、と思う事はあるかもしれません。しかし人助けをするというのは、結構難しいことです。

例えば自分の子供が将来幸せになるようにと、色々したりすると思います。それも考えによっては人助けですが、それが本当に出来ているかというと、出来ているとは限らない。

自分の考えとは裏腹な方向に進んで行くこともあるし、自分の考え通りに進んでくれたけど、本当の所は幸せではないということもある。

また親に色々言われたりしてきたことが、心の問題となって一生抱えることになってしまうこともあります。

 

親について何らかの問題を抱えている人の話を聞くと、自分だけだと思っていたりしますが、「そんなの70歳になっても80歳になっても、問題を抱えている人なんて一杯いますよ」というと、「そうなんですかぁ~」と驚かれたりする。

中には本当にどうしようもない親もいるのでしょうが、よかれと思ってやっていたことが、逆の結果を生んでしまったりする訳です。

もっと分かりやすい例で言えば、モンスターペアレントと呼ばれる人ですが、子供のためにと思って、子供を助けてやりたいと思って行動したことが、おかしな方向に行ってしまっている。

モンスターペアレントに悪気はないんですね。よかれと思っている。

だから人助けをすることは案外難しい。

 

よく言われていることで、障害者の人がいれば、健常者と同じように接するというのがありますが、人助けをしたい気持ちがあれば、そういう人を見ればなんかしてあげたくなるでしょう。

しかしそれはその人が勝手にそう思っているだけで、また余計なお世話というのがあるように、その人にしてみればただ普通に接して欲しい。

じゃあ何にもしないのがいいかと言うと、何か困っていたとすれば、その時は助けてあげればいいでしょう。

私もブックオフで車いすの人が本を見ていて、高い所は手が届かないだろうから、声をかけるべきかどうか迷ったことがありました。

明らかに困っていたのならいいのですが、そうでなければ場合によっては、その人に不快な思いをさせてしまうこともあるから、少し難しいですね。

まぁ何でも、一発で正解を出すのは難しいので、失敗したとしても、時にはあまり考えずやってみて、それが上手く行かなかったのであれば、また次に生かせばいいのでしょう。

 

結局人を助けられるようになるために重要なことは、まず自分なんです。自分がしっかりしていなければ、人なんか助けることは出来ない。

人助けをしているつもりが、知らず知らずの間に、悪い方向に誘導してしまう事になる。

例えばスポーツをやっている子を持つ親に、私がアドバイスをしたとしても、話を聞かない人もいると思います。

本当にそれが子供にとって役に立たないアドバイスであれば、それでいいのですが、話を聞かないのは、自分の考えているやり方に固執しているため、また自分を否定されたくないためであったりする。

人は一つのことに囚われると、他が全く見えなくなる性質がありますが、何かのことに囚われてしまうと、子供のことなどはどっかに行ってしまい、自分を守るためそれに対抗してしまうのです。

子供のことはどっかにいって、自分を守るために対抗していては、それは子供にとっていいことではないので、それを子供にやらせれば、親自ら子供を悪い方向に誘導することになる。

そうしたことがあるので、まず子供だとか相手だとか言う前に、自分の状態がしっかりしている必要があり、それがないと、助けることも出来ません。

そのために常に自分の心がニュートラルな状態、凪のような状態を作ることを心がけることです。

またそうした精神状態でなければ、情報も正しく受け取れません。

 

人に何かを教えるというのも人助けの一種ですが、教えることも大変難しく、自分の心理状態も十分気を付ける必要があります。

表面的にはその人の為にと思っていても、潜在意識では自分が凄い人だと思わせたい、相手をダメな人にさせたい、認められたいなど様々な感情、邪心が起こってくる。

学校の先生、部活の先生などでは、仕事で上手く行かないものを生徒に八つ当たりしたりもする。

それが完全にピュアな状態でなければ、本当に教えることは出来ない。

知識や経験だけでなく、そう言う事も色々あって、教えることって相当難しいのです。

 

それと人助けをする、教えるにしても、人をどうこうしようとしないでも、自分がしっかりするだけで、それが勝手に人助けになったり、教えることになったりします。

子は親の背中を見て育つと言いますよね?

親が口だけご立派でも子供は言う事聞きませんが、子供から尊敬されていたら、一々口うるさく言わなくても、勉強した方がいいぞと言うたった一言だけで勉強する。

また元気な人、明るい人、エネルギーにあふれている人であれば、それだけで周りの人も元気にしたりすることもあると思います。

たまに周りの人のエネルギーを吸い取って、それをエネルギーにしている人もいますけどね。笑

それと誤解のないように言えば、しっかりと言うと頑張らなければならないようなイメージを持つかもしれませんが、力んだってダメで、リラックスさえ出来ていれば、それで十分です。

ストレスがあって、リラックスできていないから、おかしな方向に行きやすい。

何でもリラックスが大事です。

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