天才アスリートは、生まれもった才能もあるのでしょうが、やっていることや考え方が全然違う。だから普通の人とは全然違うアスリートになる。
普通の人は、普通のやり方をやるから普通になる。
原因と結果の法則がありますが、ちゃんと公式になっているのです。
また普通の人は、やっていることや考え方が理解出来ないから、それは天才のあなただから言えること、出来ること、当てはまる事ですと、折角教えてくれたとしても、やる前から否定したりもするでしょう。
もしくは少しやっただけで、全てを理解したつもりになって、やったけど出来なかった、だから才能の問題だ、あの人だからだ、といったもっともらしい根拠があるようでも、自己流の解釈になってしまう。
中々難しい。
簡単だったら、そこらじゅう天才だらけですからね。
以前にも紹介しましたが、イチローの身体作りについて説明している動画。普通の人とは全然違う考えを持っていることが分かると思います。
こっちが前半。それ程重要ではないので、時間の無い方は見なくてもいいです。
こっちは重要。(時間は10分程度)
ちなみに最初に肉の話が出ていますが、これもスポーツでも健康でも、また生き方においても、大事なことではないかなと思っています。
力とかパワーとかを勘違いして肉体を大きくすることは絶対にダメ!!
これは断言できる!
身体のセンサーを自ら殺すことになる。
怪我には理由があるけれど、これも野球の一部だと解釈してしまう。
防ぎ方は絶対にある!
一生懸命やったからこうだよねと言う安易な発想があると、そこの部分では絶対に進んで行けない。
アメリカに来て三キロ増やしただけで全然動けなくなった。
どうしても知識と経験がなく、深い世界を知らない内は、安易に考え、安易な取り組み方をします。これは仕方がない。
しかし、自分が天才でないのであれば、自分の知っていることだけを一生懸命やったってダメなんです。それは間違っているからです。
もちろん自分が天才ではなくても、運よくいい先生に恵まれたのであれば、その先生に従えば、正しい方法を教えて貰えることが出来る。
そうでないのであれば、正しいと決めつけて一生懸命やり続けるのではなく、真実は何なのかを追求していかなければ、一生真実は分からない。
正しいと決めつけるというのは、当然現時点では、正しいと思っている訳ですから、それを一生懸命やる事が必ずしもダメだということでもありませんが、その結果どうなっていったのかなど、冷静な判断で持って分析し、その結果間違っていたとすれば、180度方向転換できるぐらいの心構えがいる。
また直ぐには分からない事は沢山あるから、自分では違うのではないかと思っても、それが間違っているとはっきり分かるまでは、ある程度やり続ける必要がある。
何でも直ぐ結論出す人がいますよね?
それもいいのですが、何でも直ぐに出してしまえば、自分が正しいと思う事しかやらないので、自分の世界を広げることは決して出来ない。
私も本当にそうなのだろうかと、よく分からなかった、違うんじゃないかと思ったことがありましたが、それでも言われた通りに、一年間やってみようと思って、実際やったことがありました。
その結果自分の考えが正しく、やっぱり間違っていましたが、それでも学ぶことは多い。つまりより明確に何が良くて、何が悪いのかと言うのが分かるようになるのです。
また中には、1年どころか10年経っても分からない事や、10年待ちきれず、途中で結論付けてしまうこともあるかもしれない。
自分が考えている程、簡単ではないのです。
自分考えとは違うことを知ろうとしない、やろうとしないということは、自分の世界を限定させ、固定化させているということです。
また人間は必ず間違う性質を持っているし、天才でもないのであれば、自分が正しいと考えているものは、必ず間違っているでしょう。
それを「そんな訳ない」などと、毎度毎度考えていたら、一生間違い続け、広い世界を見れなくなる。
そうではなく、もっと広い世界、更に上の世界を行きたいという場合には、自分の世界を手放す必要がある。
手放さなければ前には進めないのです。
何か握りしめてはいませんか?
絶対に放すもんかとしがみ付いていませんか?
それがあることによって、中々前に進むことが出来ず、変わることが出来ない。武道で言うと居ついている状態。身動きが取れないのです。
簡単に手放すことが出来れば、苦労は無いのですけどね。
話はスポーツの体作りに戻して、安易なパワーアップがダメだと言われても、多くの人には、じゃあ何をしたらいいのかというのが分からない。
またそれ以外の世界は、その人にとっては無で、存在しないものだから、「(安易な)パワーアップをしないでどうするんだ」、と怒り出す人もいるでしょう。
そういうこともあって、多くの人には、安易なパワーアップの道しか進むべき道はない。
じゃあ、それ以外に何があるかと言えば技術なのです。
しかし技術を教えることは、簡単には出来ない。
だから陸上でも、ダッシュ何本、100メートル何本、腹筋、背筋といった、パワーアップ系の練習ばかりで、実は技術練習は何一つ入っていなかったりする。
厳密に言えばミニハードルとか、ドリルとかがありますが、技術を理解しないで取り組めば、これもただの訓練、筋トレになってしまう。
武道でも理合い、術理と呼ばれるものがあり、それを追求していった人たちが、達人のような人で、だからこそ年を取っても衰えなかったりする。
筋力ではなく、術を磨いていったのです。しかしそれは分かりにくいし、秘密にされてきたりもした。
スポーツでも分からないから、生まれ持った才能や素質で片づけられている。
また今の日本人は、昔の日本人とは違って、一つのことを考えたり、追求したりはしない。
自分の考えとは違うものに出くわした時には、考えるのも面倒くさいし、自分の考えを変えることも面倒くさいので、「そんな訳ないだろ!」、「それはないな!」、「それはあなただから」といった言葉で片付ける。
これは自分の考えややり方に固執している。
特に拘りなどがなければ、「えっ!?そうなの?」と言う感じになるでしょう。
人は自分には甘いので、自分は結構凄い人間だと思ってしまう。
でも、案外大したことないですよ。笑
自分の考えを優先させるよりは、先人の知恵を勉強し、従う方が真実に近づける。
たまには、自分の考えとは違うもの取り組んでみて下さい。何か発見できるかもしれません。