日本人の清潔志向を巧みに利用したのが、菌を悪者にし、除菌をしよう、抗菌をしようというもの。
殆どの日本人は、菌は悪いものだと考え、除菌をして、清潔に保とうといった考えを持っているのではないでしょうか?
しかし菌は必要なものでもあり、不必要に除菌などを行うと、体に様々な問題を引き起こします。今の時代では、逆に多少汚い方が健康になれる。
動物で考えてみると、野生動物がアルコールスプレーで除菌をするなどということは、当然しません。また人間は「落ちたものは食べるな」と言われますが、動物はそれどころか、色々な物を舐めまわしている。
そんなことを言えば、それは動物だからであって、人間は違うと考えてしまいがちですが、それは本当にそうでしょうか?
例えばコアラの赤ちゃんは、生まれると土やお母さんの便を舐めるのですが、これは何故かと言うと、土や便の中にいる細菌類を体に入れるためです。
コアラはユーカリを食べますが、実は生まれつきユーカリの毒を、無毒化出来る力を持っている訳ではないのです。そのため土を舐めたり、お母さんの便を舐めることによって、腸内細菌を増やし、無毒化出来るようになる。
他の動物でも同じですが、これは人間も同じです。
人間の赤ちゃんも、何でも舐めまわしたりしませんか?
それは同じように、体に菌を取り入れている行為であり、意味があったのです。それを大人の発想で汚いからと、舐めさせるのをやめさせたり、除菌したものばかりを与えてしまうと、体に必要な菌を取り入れることが出来ない。
そうすると逆に体は弱くなってしまう。