一つに拘るな

こだわりというのは、誰でもあったりするし、職人であればこだわりは強いでしょう。しかし特に何も知らない内、未熟な内は、くだらないことに、拘ってしまいがちである。

例えばスポーツでは、筋力を高めることに拘ったりする。

私なんかからすれば、「筋力が高くなったからとして、だからなんなの?」と思ってしまうのですけど、知識や経験がないから、それが分からない。

 

スポーツで高い筋力が必要になってくるのは当然ですが、筋力に拘っているような人(と言っても大抵は親です)が、仮にベンチプレス150キロ挙げれる様になったとして、凄い選手になるかと言えば、大して強くはならない。

例えば中学生の全国トップレベルだと、100Mを10秒台で走りますが、彼らが高校生より筋力が高いと言えば、高くありません。走る技術のレベルが高いのです。

イチローにしても、小学生で既に高校生の技術を身に付けていましたが、その上手さ、パフォーマンスの高さは、技術のレベルが高いのであって、筋力は全然なかった。

それなのに、なんでそんなに筋力に拘るんでしょうか。

それはそうしたことを知らず、発想が筋力しかなく、今は筋力が無いから筋力が付きさえすれば、その先にいい事が待っていると考えてしまうためです。

何も知らないと妄想が始まり、自分が唯一知っている筋力に、拘ってしまうことになる。

 

これは別にスポーツの筋力の話だけではありませんが、一つのことに拘ることは、それに取らわれてしまう事になり、他のことが全く分からなくなることにもなる。

例えば親が子育てで、何か一つ拘りを持っているとして、本人はそのことにより、自分は他の人よりも優れた人間であると思ったりもする。

しかし、「子供のことをよく分かっているのか?」という、ごく単純なことが、全然わかってはいなかったりするものです。拘りに意識が集まり、他のことが見えなくなってしまうためです。

 

その拘りがあることによって、子供が幸せになる、健康になる、元気になる、明るくなる、というのであれば、「それはいい所に拘っていますね」となりますが、まずそうはならない。

むしろ子供にすれば、苦しいことの方が多い。

勉強していい大学行くと、いい人生になるとかね。嘘ばっかり教える訳です。笑

いい大学に行っても幸せになるとは限らないし、いい大学に行っていない人は、幸せじゃないということでしょ?

これも大学行くことしか方法を知らないから、それ以外のことを教えることが出来ず、大学や学校の勉強に拘る。

 

拘りがあると、「私は他の人とは、違いこんな拘りがある」と、一見立派なようにも思えます。

しかしその拘りによって、子供の気持ちに気づくことが出来ない、子供の変化に気づくことが出来ないのであれば、何の意味もない。

そういうことがあるので、拘りなんか持たない方がいいと思っています。特にプロぐらいの知識経験がない人の拘りは、マイナスでしかない事の方が多いでしょう。

それよりも拘りを捨てて、柔軟性を身に付けた方が、役に立つんじゃないでしょうか?

そうすると、運動会の練習で訳わからん事ことにも、気づいたりできる。走力に拘っていたら、全く気付かないですからね。

どうでもいいんだ、そんなことは。笑

 

私がブログで運動会のことを書きましたら、「早速子供にやらせました」と言われましたが、ということは、私が見た小学校だけでなく、他の所でもそうなんでしょう。

多くの先生方が、何十年も全く気づかずやり続けている。

だからと言って私は、別に天才ではありませんが、そうしたことが分かるのは、一つは学校の先生のように、ご立派ではないからです。

立派ではないけど、速く走らせることは出来る。

あんまり言うと、先生方は一生懸命やっていると、怒られてしまいますけどね。笑

 

誤解の無いように言うと、私も学校の先生は、一生懸命やっていると思います。親もうるさいですからね。無駄な事務仕事も多い。

私は別に一生懸命さをどうこういっているのではなく、やり方の問題を言っていて、確かに私の方が一生懸命ではないし、立派でもないけど、速く走らせることは出来る、スポーツのパフォーマンスを上げることが出来る。

ただそれだけのことです。

一生懸命にしても、一生懸命やっている拘りがあれば、他のこと全てが見えなくなり、自分を変える事が出来なくなるので、何度も言うように、子育てでは一生懸命になるなと言っています。

皆さんであれば、拘りを持つのと、柔軟性を持つのとどっちを取りますか?

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