感謝の強要

感謝が大事だと言っても、親が子供に「毎日食事を作って貰っているのだから感謝しなさい」といったことは、もし食事を作るのが母親で、父親がそう言うのであればいいと思いますが、余り賢いやり方ではない。

作りたくもないのに毎日頑張っているのだから、大変ではあると思うのですが、余りそう言った感情になってしまうと、喉が渇いている人に、天然酵母でパンを手作りして食べさせようとするなど、空回りしてどんどんおかしな方へと行ってしまいます。

言うとすれば、お米に感謝しなさいとか、農家の人に感謝しなさいとか、鳥さんに感謝しなさいとか、そういった教え方。そうすることによって自然と、「毎日ご飯を作ってくれる親に、感謝しなければならないな」となっていく。

 

これがやりたくもない食事の支度を頑張ってやっていれば、それだけ評価や感謝など、見返りを求めたくなりますが、そう言った考えで感謝しなさいと言ったいい方をすれば、必ず「他の親だって毎日作っている」、「あそこの親は、冷凍食品とか出来合いのものではなく、全部手作りしている」という考えが生まれて、反発が起こる。

またそうしたことを言われれば、親としても売り言葉に買い言葉で、「だったらもう食べるんじゃない」など、どんどん悪い方へ行ってしまうでしょう。

 

人は結構我儘なもので、自分ではなく他人を変えさせようとします。感謝にしても他人に感謝させようと考えてしまう。そうではなく自分が感謝の意味が分かれば、自然と自分にも感謝が返ってくるし、感謝を強要する必要がなくなる。

「昔は、米を作るには八十八の苦労があると言われて、それだけ大変なことなんだよ」、などと子供に説明すれば、自分自身にも「そうだよな」と振りかえるきっかけになり、自分が感謝するようになって、その結果子供からも感謝される。

そうすると不思議なことに、今まで感謝しろしろと一生懸命頑張って強要させても、全く出来なかったものが、力を使わずに楽に感謝させることが出来る。

 

ついでに言えば、親だからといってやりたくないものを、頑張ってやる必要はないと思います。やりたくないものを頑張ってやるから、感情がおかしくなる。

2歳児、3歳児など幼い子供であれば、食事も作らなければなりませんが、10歳ぐらいであれば、食事ぐらい作れるようになる。

昔は丁稚奉公も行われていたので、全部は出来なくてもある程度のことは出来るものです。

それが出来ないのは、簡単に言えば自分でやると立候補してやっているから、また子供は出来ないと決めつけているから、もっと言えば子供を出来なく育て、自分の支配下においておきたいからです。

 

もし子供でも男性でも料理を手伝わせたいのであれば、「食器を置いて」とか、「お醤油出して」とか、ほんのちょっとしたこと、ほんのわずかなことを手伝わせて、それを習慣化し、無理なく本人が気づかないレベルで、徐々に増やしていくことです。

最初から難しいことや、大変なことをやらせてはいけない。また焦ってレベルを上げると、ばれて断られる。笑

特に女性は、男性を立てて上手く操ることで、男性の能力を発揮させ上手くいくようになりますが、そうでないと一々ぶつかって、上手くいくことが出来ません。

直線的、直接的、ゴリ押し的なやり方では、上手くいきにくいですが、間接的な感じで行えると上手くいきやすい。

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