何も感じ取れない人たち

今の時代は、皆体の感覚がマヒしてしまっている。

猫背なのに猫背に気が付かない。肩が凝っていても、凝りに気が付かない。スーパーで商品を落としても気が付かない。後ろに人がいても気が付かない。ぶつかっても気が付かない。

鋭い感覚が必要なスポーツをやっている人たちでさえ、体に全く耳を傾けないものだから、パンパンに張っていてもまるで気が付かない。

と言うように、それだけ今の人たちは感覚がマヒしてしまっている。

 

その原因は何かと言うと色々ありますが、まず頭ばっかり使っていること。頭でっかちですね。

合気道を教えていて面白いのが、説明すると「へ~」、「ほぅ~」、「なるほどぉ~」など言うのですが、実際にやってみるとどうやるのかが全く分からなかったりする。

頭の理解と体の理解は違うのですね。

こうしたことを体験することによって、「体って全然動かせないんだな」と言うのが分かりますが、そうしたことを経験していない人は、頭で分かった気になってしまうのです。

今は子供であっても皆塾に通って塾以外はゲームなど、体は使わず頭ばかり使うようになっているため、頭でっかちです。

 

大人も普段の生活は、仕事ではパソコンなどデスクワークが多くなっており、また仕事以外でも車やエスカレーター、エレベーターがあったり、リモコン一つで操作するなど便利になっている分、体を動かすことはなくなっている。

それは皆理解していると思いますが、それも本当は頭の理解であって、隣に仮に江戸があったとして、そこの生活を体験した時に、本当に体って動かしていないんだなと、初めて実感することが出来る。

 

体を動かさないとどうなるかと言うと、最初に言ったように感覚がマヒしてしまうのですが、感覚がマヒしてしまうと相手のことも分からない。当然ですね。自分のことも全く分からないのだから、相手のことなども早々分かるものではない。

例えば女性が男性によく「言ってくれなきゃ分かんないよ」と言ったりしますが、そういうものはあってもいいのですが、全部が全部、一々言わないと分からなくなる。

だから今はどこでもアホみたいに注意書きが出ています。

食品にしてもテレビにしても、エスカレーターにしても、コントかと思うぐらいに色々載っていますが、言わないと分かんないんです。仕事なんかも指示待ち人間しかいないし、言われたこと以外は出来ない。

何にもできね(北島風)

 

昔はばあさんが、じいさんに何にも言われなくても、お茶を出したりといったことをしていて、日本人は何でそんなことが分かるんだと、外国人から驚かれていました。

しかし今やそれは過去の話。欧米化好きな日本人には出来なくなってしまった。

そういうこともあって、普段の人間関係でもこちらの意図を事細かに説明しない限り、感じ取って貰えなくなっている。

その反面、そうしたことが出来る人は目立つ。外国人から見た日本人のように凄いなぁと思うし、素敵だなぁと思う。

スポーツでも練習ではフィジカル的なことが主ですが、もっと上の世界では高いフィジカルだけでなく、それを越えたものも必要になってきます。そのために勘の養成も必要なので、頭でっかちなアスリートじゃダメです。

 

まとめると、もっと感覚を磨きましょう。笑

そして感じ取れるようになる。

そのための一つが、体の感覚を磨くこと。肩こりを感じ取れるようになる。自分の痛みが分かれば、相手の痛みが分かる事にも繋がる。無視していれば何にもわからない。

お茶を出せる日本人になろう。

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