付け足しの方法では上手く行かない

売り上げがいくら上がった所で、経費もそれだけかかれば、利益は出なくなるし、赤字になる事だってあるでしょう。

重要なのは、あくまで利益です。

しかし今の日本人には、欧米的な付け足し思考が当たり前になってしまったため、無駄なことを省く発想を持てない。売り上げを上げる事しか考えないのです。

 

スポーツでも、多くの人は筋力を付けるなど、付け足すことを考える。もちろん筋力が付くこと自体が悪いことではありませんが、私は無駄を省くことを第一に考えている。

何しろ殆どの人は、余計なことをやって自滅しているのだから、だったらやらない方がいいんじゃないの?

と思うのです。

そのため専門的な知識がない、また信頼できる専門家に習っていない人であれば、才能を伸ばすことを考えるよりも、潰さない事を勧めています。

才能を伸ばすことが出来なくても、才能が潰れていなければまだ道は残されていますが、潰れてしまえば、完全に道は閉ざされてしまう。

と言っても、何が才能を潰すことなのか、才能が潰れた状態とはどういう事なのかが分からないので、どうしようもないと言えば、どうしようもないのかもしれない。

 

スポーツ以外でも、慌ただしくストレスのある生活を送っていると、何かしていなければ落ち着かない状態となり、勝手に病気になったり、イライラしたり上手く行かなかったり、という事はよくあると思います。

これも同じように、「余計なことはしないこと」とよく言っていますが、一般的に余計なものが重要であると考え、本当に重要なものが何なのかが分からない為、これも少し難しいことではある。

 

付け足しに慣れていると、それが当たり前のことだから、何とも思わなくなるし、無意識の内に全てを付け足しの発想で考えてしまいます。

例えば素直になりたいとした時に、「私は頑張って素直になる!」みたいに考える。

しかし素直になると言うのは、自分を捨てること、自分の我を捨てることですから、ただでさえ素直になる事は難しいことなのに、付け足しの考えではいくら頑張った所で、素直にはなれない。

 

もし普段余り無駄を省くことなどを考えていなければ、少しずつそれに取り組んで行くことで、今まで見えなかったものも、見える様になったり、上手く行かなかったことが、もっと楽に上手く行くようになっていきます。

何が本当に重要なのかも分かって来るでしょう。

相手の気持ちだって、理解しやすくなると思います。

自分が強いと相手のことを理解する暇がないですが、自分が空になれば、受け入れるスペースが沢山あるので、相手のことがよく分かるのです。

好きな人がいたとして、その人がどんなことをされるのが好きなのか、どんなことが嫌いなのかといったことも分かれば、もっと上手く行くかもしれない。

 

育児にしても頑張って育児をすると、「自分はこんなにやっているんだ!」という気持ちが強くなって、子供のことが全く見えなくなりますが、余計なことをしないでいると、子供のことがよく見えてくる。

よく見えたのなら、後はそれだけをやればいいだけで、余計なことはしなくて済む。だから余計に疲れない。

指導をする時にしても、重要なのは相手を観察をすることですが、観察して相手に合せた教え方をすることで、その人に合った教え方が出来る。しかし自分が強くなってしまうと、相手を観察することなく、自分の方法や考えを相手に構わず押し付け上手く行かない。

 

忙しい忙しいなんて言っている人なんかは、慌ただしく動き回らないで、一呼吸間をおいてから行動するようにするだけでも、色々変わってくると思うので、やってみて下さい。

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