以前、世界から注目されている歯科医で、虫歯治療を行わない熊谷崇氏について紹介しました。
「今までは目先の治療、患者さんの要求に答えたと思いつつ、実は患者さんの将来にとっては、全く利益にならないことを提供しちゃうこともある。」
熊谷氏は、虫歯になる原因を改善させないことには、虫歯の治療をしても意味がないことから、虫歯治療を行わなくなったのですが、これは整体でも全く同じことです。
整体と言えば、「お願いしま~す」と、マグロの様に横になって、起きた時にはよくなっているようなイメージがあると思います。
確かにそういう面もあると思いますが、結局痛みや歪みなどの症状は、自分で作り出したものだから、それは寝っころがって施術を受けた所で、何も変わりはしない。
また熊谷氏が虫歯治療を止めて、相当な反発を受けてきたように、整体でも治さない整体を行えば、理解されることは難しい。
痛みは取ればいいようにも思えますが、原因を変えることが重要だし、それをしないことは本人の為にもならない。またその結果、治るものも治らなくなってしまうこともある。
他にも体の使い方が悪い人、体を雑に扱う人の痛みを取れば、動けるようになったと、もっと体を動かして、余計に酷くなることもあるし、スポーツをやっている人であれば、原因を変えない限り、上手くならない。
そう言う事も色々とあって、治さないことの方がいいこともある。
日本の整体の創始者とも言われ、野口整体で有名な野口晴哉先生は、治療を止めて体操などの指導をされるようになっていきましたが、整体も最終的に行き着く所は、治さない整体です。