バッティングセンターに通うことの大変さは、毎日通うことだけではありません。もう一つ大変なのことは、お金。
毎日通っていたから、バッティングセンター代だけで、毎月四、五万円もかかっている。
普通は、そこまでお金は使えないでしょう。だから毎日通うとか、思う存分やらせるとか、一日二回も行くといったことはしない。
しかしイチローのお父さんは、それをやっていた。
バッティングセンターに通うことの大変さは、毎日通うことだけではありません。もう一つ大変なのことは、お金。
毎日通っていたから、バッティングセンター代だけで、毎月四、五万円もかかっている。
普通は、そこまでお金は使えないでしょう。だから毎日通うとか、思う存分やらせるとか、一日二回も行くといったことはしない。
しかしイチローのお父さんは、それをやっていた。
山形県酒田市に世界から注目される歯科医、熊谷崇(くまがいたかし 72)がいる。
診療所は、全て個室の部屋が合計27部屋あり、技工室や滅菌室も完備。これは世界的に見ても、屈指の規模。
一般的に虫歯治療は、機械を使って直ぐに削りますが、熊谷先生の場合、虫歯治療に歯を削る機械は、最小限しか使わない。
それは歯の寿命は、コンマ数ミリの削り方の違いでも段違いに変わり、神経を取る治療をすると、歯の寿命が半分ぐらいになる、と言われているためです。
イチローの子供時代の話で、バッティングセンターに通ったことは、有名でしょう。折角なので、当時のエピソードも含め、紹介します。
イチローが好きな練習は、フリーバッティングだったが、二人で練習していることもあって、10球も続けて打ったら、ボールを拾いに行かなければならなくなる。
そうすると能率が悪く、時間のロスもどうにかしたいのもあって、思いついたのがバッティングセンター。
そこから小学校3年生から中学を卒業するまでの7年間、イチローはほとんど休まず、バッティングセンターに通い続ける。
バッティングセンターに通い出した小学三年生の頃は、100キロ前後のボールを打っていた。
学年が上がるにつれ、速いボールを打ちこなすようになり、五年生の頃には110キロ、六年生の終わり頃には、最高速の120キロのボールを難なく打ち返せるようになる。
中学に入ると、130キロが出る様改造して貰い、中学の終わり頃には、そのスピードにも慣れ、打席の位置を、2,3メートル近づけて打っていた。
1ゲーム25球で、毎晩最低でも5ゲーム。平均すると6~8ゲーム。一度家に帰ってから、もう一度行ったことも度々あった。
打ったボールは、全部で40万球近くにもなる。
バッティングセンターに、毎日通うというのは、これもまた大変でしょう。
週に二、三回、塾に送り迎えしたりするのも大変だと思いますが、バッティングセンターに毎日です。
またイチローのお父さんは、イチローが何か言って来た時のために、いつでも準備しているのですが、もう一度バッティングセンターに行きたいと言えば、連れて行く。
普通は、「今忙しい」、「用事がある」、「仕事がある」、「今日行ったんだからいいじゃないか」となる。
スポーツでは、ほとんどの人がプロアスリートになることが出来ませんが、才能の問題と言うよりも、練習方法が間違っていることが原因です。
しかし、身近に正しいことを教えてくれる人がいない、正しいお手本がないことなどから、間違った知識や練習が常識になっている。
例えば力んでいるなら、それを直さなければなりませんが、力むことの本当の意味が分からないので、本当は力んでいるのに、それがいいとものだと誤解していたり、
それにより、力んでいない子供が評価されなかったり、また力んでいない子供も、力ませるようにしてしまったり、などのことが当たり前に行われ、才能も潰されている。
一流選手たちの子供時代について言えば、親が四股を踏まされたり、マッサージをしたりなど、当時の時代では常識ではないことをやって、笑われたり、バカにされたりしていましたが、そういった本物の方が、間違っていると思われる。
歴史的に見ても、天才はいつも否定されてきました。
例えば今の時代なら、携帯やラジオなどは当たり前ですが、そうでない時代に、「電波で声を飛ばすことが出来る」と言って来た人に、「それは面白い発想ですね」など、肯定的に捉える事が出来るでしょうか。
ほとんどの人、また頭がいい人程、「お前はバカじゃないか」、「頭がおかしくなったんじゃないか」と、否定する。
だから私も、時折天才を否定するような人間でないかどうかと、自問自答するようにしています。
そういうこともあって、UFOとか幽霊などのような、科学でよくわからないようなものなどは、「そういうものもあるかもしれない」と、完全に否定しない。
自分が、間違っていると思うこと、ダメだと思っていること、違うと思っていること。本当は、それこそが正しいのかもしれない。
本物であれば、それを本物かと思うかと言えば、今度は本物を偽物だと考えてしまう。
残念ながら世の中は、添加物で作られた食品が溢れているように、偽物が多く出回り、本物と接する機会が余りありません。
偽物のようなものばかり触れ合っていると、それが本物のように思ってしまい、それとは違う本物を偽物のように思ってしまうのです。
調味料コーナーでよく見ると、「しょうゆ風味」とか「みりん風味」と、書かれていたりするものが置いてありますが、知っていたでしょうか?
注意しなければ何とも思いませんが、その「風味」っていうのは、「しょうゆじゃありませんよ」、「みりんじゃありませんよ」と言う意味です。
だからしょうゆ、みりんだと思って買っていたものは、しょうゆ風、みりん風に味付けしたもので、しょうゆやみりんではない全くの別物。
「四年間毎日練習していた」などと言えば、一流のアスリートになったこともあり、相当きつい練習をしてきた、頑張ってやってきたようなイメージを持ってしまいますが、そうではなく、イチローがやっていたのは、練習と言うよりも、どちらかというと遊びの延長。
だから毎日続けることが、出来たのだと思います。
それが練習のような感じであれば、体は疲労するし、嫌になって投げ出したりしてしまったかもしれません。
イチローを育てたお父さんについて、イチローと毎日練習して来たとか、足の裏をマッサージしていたなどといったことは知っていると思いますが、それは表面的な所だけです。
しかし、本当は普通の人には真似できないぐらいの、大変なことをやってきています。
これから、どうやってイチローを育てて来たのか、イチローのお父さんの子育て法について、紹介していこうと思います。
最近「一流アスリートは親が凄いんですね」と言われましたが、一般の人の常識とは全く違うものだなと、改めて気づかされました。
子供がイチローと全く同じ遺伝子を持っていたとしても、他の親が育てれば、プロにもなれなければ、甲子園にすら行くことは出来ない。
天才の遺伝子をさずかりさえすれば、プロになっていくわけじゃないんです。
育て方がまるで違う。